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金井宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)滞在時に実施した高品質タンパク質結晶生成実験第3期シリーズ第2回のタンパク質試料は、ドラゴン補給船運用14号機(SpX-14)にて5月6日に地上に帰還しました。得られた結晶は研究者に引き渡され、SPring-8、Photon Factory等の放射光施設を利用した解析作業を実施中ですが、その一部を速報にてご紹介します。
ご紹介するのは、名城大学の志水元亨先生らのグループが発見した「AoMan134A」という麹菌由来のタンパク質で、豆類の種子や針葉樹の細胞壁に存在する多糖であるマンナンを分解する際にキーとなる加水分解酵素です。マンナンは、自然界に多く存在するバイオマスの1つであることから、産業利用が期待されています。
今回の宇宙実験によって以下のような「AoMan134A」の大きな結晶が得られました。地上実験では最高でも2.5Åの分解能データしか得られませんでしたが、宇宙実験で得られた結晶からは、これまでで最も高い1.5Å分解能のデータを収集し、未知であった「AoMan134A」の詳細な立体構造を初めて解明することができました。名城大学では現在、機能を改変した変異体酵素の作製とその解析を進めています。
JAXAは、引き続き、タンパク質結晶生成実験技術を多くの研究者や民間に提供し、産業界や学術研究の発展をサポートしてまいります。
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