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「きぼう」日本実験棟の温度勾配炉(GHF)を使用して実施する、「微小重力下におけるTLZ法による均一組成SiGe結晶育成の研究*」(Hicari実験)を開始しました。
Hicariは、JAXAが開発した結晶成長方法であるTLZ法(Traveling Liquidus Zone Method)を宇宙実験に用い、その有効性を実証するとともに、高性能半導体開発の基礎データを取得することを目的として行われます。
実験に使用される実験試料カートリッジは、「こうのとり」2号機で国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれました。同じく「こうのとり」2号機で運ばれた温度勾配炉(GHF)の動作確認を終了したのち、宇宙飛行士により実験試料カートリッジがセットされ、実験の実施に問題ないことが確認された後、平成25年2月27日(水)19時30分から結晶成長実験を開始しました。
実験では、円柱状のシリコン・ゲルマニウム(SiGe)を温度勾配をかけて加熱し、帯状に溶かします。このとき、温度勾配炉のヒーターを結晶成長の速さと同じ速さで動かすことにより、結晶成長面の濃度を常に一定にし、規則正しい原子配列の結晶を生成します。
実験は4回にわけて行われます。はじめに5日間程の期間の実験を行います。得られたサンプルを地上に持ち帰り、組成解析を行い、以降の実験条件の検討・調整を行った後、今年の夏以降に3回の実験を行います。
得られたデータは、種々の結晶育成に適用され、それを基に地上で製造された高品質結晶は光通信機器や産業機器の低電力化など、半導体産業や光通信技術への貢献が期待されます。
【代表研究者 木下恭一 JAXA宇宙科学研究所主幹研究員のコメント】
本実験は、「ふわっと'92」の成果をさらに発展させることを狙って行います。私達の生活に役立つ成果が得られるように細心の注意を払い、かつ最善を尽して実施したいと考えています。
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