UAE宇宙庁がKibo-ABCイニシアチブに参加！

ムハンマド・ナセル・アル・アーバビUAE宇宙庁長官（工学博士）（出典：UAESA）

UAE宇宙庁は、Kibo-ABCメンバーの全面的な支援を受けて、2020年1月8日(水)にKibo-ABCイニシアチブの正式メンバーになりました。Kibo-ABCイニシアチブに参加することにより、宇宙庁内のアラブ首長国連邦の人材の能力を育成し、科学および技術における若者のスキルを開発するという当宇宙庁の役割を強化します。

UAE宇宙庁はUAEの宇宙部門を開発して管理し、経済の多様化に貢献するために、2014年にアブダビに設立されました。当宇宙庁はまた、宇宙産業の成長のために国際パートナーシップを確立し、宇宙科学技術の発展を奨励することを目指しています。

UAE宇宙庁の教育プログラムは、学校と大学の学生を対象とした4つの主な目的に重点を置いています。これらの目的には、奨学金やスポンサーの提供、スペース キャンプやコンテストなどのトレーニングと開発プログラム、アウトリーチプログラムと認識プログラム、および新しい宇宙学位プログラムの確立などがあります。UAEには現在、宇宙プログラムを提供する3つの大学と、学生に最高の教育とトレーニングを提供するための最先端の設備を備えた5つの宇宙研究開発（R&D）センターがあります。

UAE宇宙庁は、2018年と2019年に、トレーニングとアウトリーチプログラムを拡大しました。これは、宇宙分野に関する意識を高め、社会に参加し、宇宙産業に参入する若い才能を刺激するための鍵となります。宇宙庁の活動には、Spacepreneur Academy、Compass International、Sharjah Center for Astronomy and Space Sciences（SCASS）によるスペースキャンプのスポンサーなどがあります。

UAE宇宙庁は、2015年以降、新しい才能への支援の一環として48人の学生に奨学金を提供しており、これは青少年の育成、STEM教育の追求、宇宙分野への貢献を奨励するUAEの取り組みを示すものです。

また、宇宙科学研究を強化し、イノベーション機能を推進する取り組みの一環として、今後5年間に渡る宇宙庁の支援と資金提供のために、多くの重要な科学技術分野を特定するための科学、技術、イノベーション（Science、Technology、and Innovation = STI）ロードマップを策定しました。

UAE宇宙庁は、2020年7月に打ち上げが予定されているEmirates Mars Mission（EMM）などの宇宙活動を積極的に推進しており、UAEの宇宙、教育、科学技術部門の発展を加速することを目指しています。

ムハンマド・ナセル・アル・アーバビUAE宇宙庁長官（工学博士）は、次のように述べています。「UAE宇宙庁は持続可能な宇宙分野の開発に取り組んでいるため、この目標に到達するための私たちの主な目的の1つは、科学および技術の高度なスキルを持つ能力を開発し、イノベーションの文化を育むことです。」

「持続可能な未来を築くためには若者の役割が重要であるため、教育の機会、奨学金、キャリアサポートを提供して、若者に権限を持たせるようにしており、UAE宇宙庁の従業員の平均年齢は30歳で、UAEの宇宙労働力は主に若者で構成されていると自負しています。」

さらに、長官は次のように付け加えました。「Kibo-ABCイニシアチブに参加でき、Kiboのプロジェクトを通じて宇宙分野の人材育成に貢献できることを嬉しく思います。また、宇宙航空研究開発機構（JAXA）と協力して貴重な知識と専門技術の交換を促進できたことを光栄に思います。」

2016年3月22日、UAE宇宙庁は、宇宙活動における協力と平和目的での宇宙空間の利用を伴うJAXAとの機関間協定を締結し、両者間の協力を強化しました。UAE宇宙庁は、アジアン・トライ・ゼロG、Space Seeds for Asian Future（SSAF）およびKibo Robot Programming Challenge（Kibo-RPC）などのKibo-ABCの活動に関心を持っています。

Kibo-ABCイニシアチブへの参加は、アラブ首長国連邦の副大統領兼首相でドバイの統治者であるムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム氏が開始した、UAEのイノベーションに向けた国家戦略をサポートしています。