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JAXA宇宙飛行士によるISS長期滞在

古川聡宇宙飛行士
最終更新日:2011年11月22日

長期滞在の概要

古川 聡
(ふるかわ さとし)

【所属】
有人宇宙環境利用ミッション本部
有人宇宙技術部 宇宙飛行士
第28次/第29次期滞在クルーパッチ
第28次/第29次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに長期滞在しました。古川宇宙飛行士は、日本および国際パートナーの科学実験をはじめとする宇宙環境の利用に重点をおいた活動をISSで行いました。

≫経歴についてはこちら

古川宇宙飛行士ISS長期滞在概要(2011年11月22日現在)
項目 計画
ソユーズTMA-02M宇宙船(27S)打上げ日時 2011年6月8日午前5時12分(日本時間)
2011年6月8日午前2時12分(バイコヌール時間)
2011年6月8日午前0時12分(モスクワ時間)
2011年6月7日午後3時12分(米国中部夏時間)
ISSへのドッキング日時 2011年6月10日午前6時18分(日本時間)
2011年6月10日午前1時18分(モスクワ時間)
2011年6月9日午後4時18分(米国中部夏時間)
滞在期間 約5ヶ月半(TMA-02M宇宙船(27S)にて打上げ、帰還)
ソユーズTMA-02M宇宙船(27S)分離日時 2011年11月22日午前8時00分(日本時間)
2011年11月22日午前3時00分(モスクワ時間)
2011年11月21日午後5時00分(米国中部標準時間)
帰還日時 2011年11月22日午前11時26分(日本時間)
2011年11月22日午前6時26分(モスクワ時間)
2011年11月21日午後8時26分(米国中部標準時間)
滞在期間中に実施した主な作業 ISSフライトエンジニアとして、「きぼう」を含むISSの各施設の運用および科学実験、ISSロボットアーム操作を実施。

長期滞在中における古川宇宙飛行士の主な任務

古川宇宙飛行士は、第28次/第29次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに約5ヶ月半滞在し、「きぼう」日本実験棟での実験運用やISSの運用・維持管理を行いました。
1.実験運用に係る任務
「きぼう」日本実験棟の実験運用をとりまとめるとともに、「コロンバス」(欧州実験棟)及び「デスティニー」(米国実験棟)での実験運用も行いました。
2.システム運用に係る任務
米国、ロシア、欧州宇宙機関(ESA)、日本の各モジュールから構成されるISSシステムの運用・維持管理を行いました。
3.クルー・メディカル・オフィサー(CMO)に係る任務
軌道上で病人や怪我人が発生した際に、地上の航空宇宙医師(Flight Surgeon: FS)の指示の元で救急処置を行うCMOに任命されていました。
4.その他の任務
スペースシャトルによるISSミッションを共同で実施したり、ISSに結合した補給船の物資運搬や収納・管理などの作業を実施したり、ソユーズ宇宙船で到着するISSの交代クルーへの業務引継ぎを行なうなど、通常業務のほかにも様々な作業を行いました。

第28次/第29次長期滞在ミッションの特徴

1.日本人宇宙飛行士による本格的な実験運用

古川宇宙飛行士は医師・科学者出身の宇宙飛行士として、専門知識や科学者としての視点を活かしながらISSでの長期実験運用を実施しました。

古川宇宙飛行士は、「きぼう」日本実験棟船内実験室でのJAXAの実験運用以外にも、NASA、ESA、その他の国際パートナーの実験運用を担当しました。

また自身が被験者となって、将来の長期滞在や惑星探査ミッションに向けた有人宇宙技術の開発実験に参加しました。

2.日本人2人目のソユーズ宇宙船フライトエンジニア

古川宇宙飛行士はソユーズ宇宙船フライトエンジニアとしてソユーズ宇宙船に搭乗し、ISSに打ち上げられました。

今回違う点は、ソユーズTMA宇宙船が改良されており、デジタル化された新型2号機となるソユーズTMA-02M宇宙船に搭乗しました。

3.補給物資、不要品の移送・収納作業

古川宇宙飛行士のISS滞在中、ロシアのプログレス補給船が2回、スペースシャトルが1回(STS-135)、ISSに到着しました。

ISS長期滞在クルーは、スペースシャトル等で運ばれた物資を運び出して所定の場所に収納または設置したり、欧州補給機(ATV-2)とスペースシャトル(STS-135)の分離前にはISSからの不要品を積み込んだりといった作業を実施しました。

4.スペースシャトルの退役

古川宇宙飛行士が長期滞在中に飛行したスペースシャトル「アトランティス号」によるSTS-135ミッションは、物資の補給ミッションになりますが、最大限物資を運搬するため、そして緊急帰還時に備えて4人という少人数で飛行しました。このため、従来のスペースシャトルミッションとはやや異なり、船外活動作業やロボットアーム運用、物資の移送など作業の主体はISSクルーが担当しました。この飛行を最後にスペースシャトルは退役しました。

ISS長期滞在クルーの交代

古川宇宙飛行士は、マイケル・フォッサム、セルゲイ・ヴォルコフ両宇宙飛行士とソユーズ宇宙船(27S)でISSに到着すると、それまでISSに滞在していたアンドレイ・ボリシェンコ、アレクサンダー・サマクチャイエフ、ロナルド・ギャレン宇宙飛行士とともに第28次長期滞在クルーとしてのISS長期滞在を開始しました。

2011年9月、第28次長期滞在クルーであるアンドレイ・ボリシェンコ、アレクサンダー・サマクチャイエフ、ロナルド・ギャレン宇宙飛行士が帰還すると、マイケル・フォッサム宇宙飛行士をISSコマンダーとする3名体制での第29次長期滞在が開始されました。

2011年11月には、ダニエル・バーバンク、アントン・シュカプレロフ、アナトーリ・イヴァニシン宇宙飛行士がソユーズ宇宙船(29S)でISSに到着し、第29次長期滞在クルーに加わりました。

≫第28次長期滞在クルーの経歴
≫第29次長期滞在クルーの経歴

 
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