打上げにはロシアのソユーズTMA-4が使用されました。
このフライトは国際宇宙ステーションの搭乗員交代という大きな目的がありました。同時にICE-FIRSTを含む数種類の生物系宇宙実験が搭載されました。これが、DELTA MISSIONです。フライト経過は以下のとおり発表されました(時刻はGMT[JST-8])。
このフライトは国際宇宙ステーションの搭乗員交代という大きな目的がありました。同時にICE-FIRSTを含む数種類の生物系宇宙実験が搭載されました。これが、DELTA MISSIONです。フライト経過は以下のとおり発表されました(時刻はGMT[JST-8])。
- 打上げ:Baikonour Cosomodrome, Kazakhstan
2004年4月19日 03:19 - ISSへのドッキング
2004年4月21日 05:03 - ISSからの離脱
2004年4月29日 20:52 - 地上への帰還(着陸):Kazak Steppe, near town of Arkalyk
2004年4月30日 00:11
■試料準備: 国内作業と試料輸送
日本が実験に使用する系統のC. elegansは、各研究者からJAXA筑波宇宙センター(TKSC)に集約され、搭載試料作成場所である、フランス、ツールーズ市のGSBMSに向けて輸送されました。
輸送途中で何らかのトラブルがあることも想定し、確実に試料を到着させるため、輸送は国際宅配便と手持ちの2とおりとしました。どちらも無事に到着しました。
日程(2004年) | 項目 |
---|---|
3月 | JAXA TKSCにおけるEC-1、CCAを用いた試料作成最終リハーサル |
4/4 | 各研究者の使用する系統のC. elegansをTKSCに集約 |
4/6 | 国際宅配便による搭載試料をGSBMSに向け発送 |
4/7 | バックアップ搭載試料を手持ちでGSBMSへ輸送 東京→(航空機)→パリ→(列車)→GSBMS@ツールーズ |
■試料作成: GSBMS作業から打上げまで
日程 | 項目 | ||||||
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4/7 | 試料作成の日本チーム GSBMS 到着
試料の確認、実験室セットアップ作成試料の再確認
(日本チーム:左から、敬称略) 東北大:東谷、 JAXA:石岡、 東京都老人総合研究所:本田 JAXA:栗山 @GSBMS |
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4/8、9 | DRY RUN:試料作成手順の確認、試料作成手順の習熟、器具使用法の習熟 | ||||||
4/10,11 | 培養中のC. elegansの状態確認 | ||||||
4/12,13 | 搭載試料および対照実験試料の作成
|
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4/14 | 19:00 試料を打上げ地点への輸送チームへ引き渡し。試料は12℃に制御した輸送用恒温槽に収納
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4/15 | ツールーズから、パリ経由モスクワ着 | ||||||
4/16 | バイコヌール到着 | ||||||
4/18 | 搭載試料最終確認 | ||||||
4/19 | 16:00 ミッション管理者に試料引き渡しKUBIK TOPAZ(20℃)に収納ソユーズへ搭載0:39(GMT)打上げ |
日程 | 項目 |
---|---|
4/21 | KUBIK TOPAZをISSへ移送 試料をKUBIK TOPAZからKUBIK AMBER(遠心器付き)へ移動 (遠心器が動作しないため、軌道上1G実験群も微小重力実験群に変更) |
4/28 | 一部の試料の化学固定(日本の試料) |
4/29 | 試料をKUBIK AMBERから輸送用保温ケースに入れ替え |
4/30 | 0:11 帰還 |
■プロトコル概略
打上げから帰還までの試料保管温度
■搭載試料
回収方法 | 軌道上実験区 | |
---|---|---|
軌道上1G実験区(予定)→微小重力実験区 | 微小重力実験区 | |
化学固定 | CCA 1個 <試料名称> CF1 (CCA) |
CCA 2個 <試料名称> MF1 (CCA) MF2 (CCA) |
生きた状態 | EC-1 2個 <試料名称> CA1 (CB10) CA2 (CB10) |
EC-1 3個 <試料名称> MA1 (CB10) MA2 (CB10) MA3 (CB10) |
略称の意味 |
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CF |
: |
Cは軌道上で試料を遠心器(Centrifuge)に搭載する、軌道上1G対照実験群、Fは軌道上で固定(Fixation)する試料。 |
MF |
: |
Mは軌道上で試料を遠心器に搭載しない、軌道上微小重力(Microgravity)実験群、CFのFに同じ。 |
CA |
: |
CFのCに同じ。Aは生きた状態(Alive)で回収する試料。 |
CB10 |
: |
Culture Bag による10 mlの培養。 |
MA |
: |
MはMFのMに同じ。AはCAのAに同じ。 |
日程 | 項目 | ||||||||
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4/30 | 0:11 着陸 2:00 着陸地点での、試料引き取り
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5/2、3、4 | 回収試料、地上対照実験試料の処理、日本への輸送
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5/6 | 日本着:試料確認、仕分け等 | ||||||||
5/10 | 各研究者へ発送 |