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スペースシャトル

スペースシャトル

オービタ

最終更新日:2011年7月21日

コロンビア号の打上げ(STS-1)

ISSから撮影されたエンデバー号(STS-108)

オービタは、クルーが搭乗するクルー・キャビンのある前方部、ペイロードを搭載するペイロードベイ(貨物室)のある中央部、メインエンジン(Space Shuttle Main Engine:SSME)のある後方部から構成されています。また、オービタの表面には、大気圏再突入時の高熱からオービタを保護するために、さまざまな耐熱タイル・耐熱コーティング・耐熱繊維が使用されています。

現在使用可能なオービタは3機あり、試験機などを含めると以下のオービタが開発されました。

オービタ名 概要
パスファインダー 1977年に地上試験用に開発
エンタープライズ  1976年に滑空着陸試験用として開発
コロンビア STS-1で初飛行。2003年2月1日、帰還時に空中分解で喪失
チャレンジャー STS-6で初飛行。1986年1月28日、チャレンジャー事故にて喪失
ディスカバリー STS-41Dで初飛行。STS-133で最終飛行し、退役
アトランティス STS-51Jで初飛行。STS-135で最終飛行し、退役
エンデバー STS-49で初飛行。STS-134で最終飛行し、退役
オービタの構造

オービタの構造

オービタ前方部

ディスカバリー号の機首

ディスカバリー号の機首

オービタ前方部は、クルーが搭乗するクルー・キャビン(乗員区画)、前方姿勢制御システム、前輪、スペースシャトルの外部との出入り口となるエアロックなどから構成されています。

クルー・キャビンは、上からフライトデッキ、ミッドデッキ、装置格納庫の三層に分かれています。キャビン内は、環境制御・生命維持システムにより、気圧・温度・湿度・大気組成などが管理され維持されています。


フライトデッキ

スペースシャトルの操縦を行うところです。地上との通信やロボットアームの操作、および地球観測もここから行われます。コマンダー、パイロット、ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)2名の計4名が搭乗します。

フライトデッキ(旧)

フライトデッキ(旧)

フライトデッキ(新)

フライトデッキ(新)


ミッドデッキ

クルーの生活する区画です。食事や睡眠、トイレなど、宇宙での生活に必要な作業はここで行われます。また、ペイロードベイに搭載された宇宙実験室やドッキングモジュール/エアロックへ行き来するための出入り口もあります。クルーが3名搭乗します。

ミッドデッキ(STS-112)

ミッドデッキ

睡眠場所(STS-107)

睡眠区画


ロワーデッキ(装置格納区画)

換気用のファン、流体ポンプ、ゴミ袋などが配置されています。機器や配管がぎっしり詰まっているため、クルーがこの中に入ることはありません。

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オービタ中央部

ペイロードベイとドア(内側はラジエータ)

ペイロードベイとドア(内側はラジエータ)

オービタ中央部は、ペイロードを搭載するペイロードベイ、ラジエータ、ロボットアームなどから構成されています。

ペイロードベイには、衛星やISSの構成要素のほか、宇宙実験室などが搭載され、側壁部と底部の固定機構により固定されます。

また、ペイロードベイにはカメラやライトが設置されており、クルーはフライトデッキ後方でこれらのカメラを切り替えながら、ロボットアームを操作します。

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オービタ後方部

オービタ後方部(STS-93)

オービタ後方部

オービタ後方部は、メインエンジン、軌道制御システム(Orbital Maneuvering System:OMS)、後方姿勢制御システム、垂直尾翼、ボディフラップなど、飛行するために重要な要素から構成されています。

OMSは左右に2基装備されており、オービタの軌道投入、軌道の変更、軌道離脱のために使用されます。また、STS-88以降、ISS組み立てフライトの大半で、打上げ時に推力を増強させる目的で使用されています。

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国際宇宙ステーション(ISS)から撮影されたエンデバー号(STS-108)
オービタ主要諸元
全長 37.2 m
高さ 17.3 m(着陸時)
翼幅 23.8 m
重量(2000年2月現在) ディスカバリー: 78.7 t
アトランティス: 78.4 t
エンデバー: 78.8 t
(SSME3基を含む、貨物・推進剤を除く)
推力 メインエンジン1基あたり
海面上:178 t 真空中:221 t
ペイロードベイ 長さ:18.3 m  直径:4.6 m


 
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