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ウロコトリオの写真。 中央が鈴木先生。 共同研究者の東京医科歯科大学の服部先生(左)、田畑先生(右)。


鈴木先生(左)と共同研究者の富山大学の田渕先生。 再生ウロコが入った容器 (フライト品)を手にしている。 筑波宇宙センター宇宙実験棟にて。

魚への純粋な興味から、一貫して研究を続けてこられたわけですが、今後の夢は。

「僕は神通川の近くで育ったので、イタイイタイ病の裁判などはかなり関心をもってみてきました。 そこで学んだのは、公害病というのは、なすべき治療がほとんどないままに、患者さんが亡くなっていくということです。 そういった公害病に対する治療薬を作りたいというのが、僕が長年にわたって心の中に抱き続けてきた夢なんです。 魚のウロコとイタイイタイ病なんて、一見何の関係もないように見えますが、実はウロコというのは、カドミウムや水銀などの重金属や、ダイオキシンなどの環境ホルモンに対する応答が、非常に優れているんです。 環境ホルモンの影響で、よく背骨が曲がることがありますが、そういったメカニズムもウロコを使って研究しているところです。 将来的には、現在の研究をもとに、骨の異常を治癒できる治療薬を開発したいと思っています」

先生は色々な研究テーマをお持ちなんですね。

「カルシウムに関わるホルモン研究が中心ですが、それ以外にも、たった今お話した環境関連の研究のほか、物理的刺激の研究にも取り組んでいます。 物理的刺激というのは、たとえば加重力や微小重力、磁場や超音波などです。 ベッカム選手と松井秀喜選手は骨折をしましたが、かなり回復が早かったと思いませんでしたか? 実は、その裏には超音波治療があったんです。 超音波を当てると骨が強くなり、折れた箇所が治癒していくんです。 そうした超音波の影響についても、ウロコを使って研究しているところです」

ひとつのウロコからそんなにたくさんの展開があるなんて意外です。 宇宙実験では大きな成果が期待できそうですか。

「最初にお話したとおり、ウロコを使えば破骨細胞と骨芽細胞が共存する実験系を構築できます。 ウロコは非常にバランスのよい、理想的な骨のモデルなんです。 僕らの実験では、キンギョなど、個体そのものを打ち上げるわけではないので、ホルモンなどの複雑に絡み合ったファクターを排除したうえで、純粋に破骨細胞と骨芽細胞に対する重力の影響をみることができます。 この実験でどんな成果が得られ、現在開発中の治療薬の有効性がどこまで確かめられるのか、期待を抱きつつ準備を進めているところです。 実験は5月中旬に始まる予定ですので、どうぞ注目していてください」



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