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成果


これまでとは違う筋萎縮のメカニズムを確認、酸化ストレスは筋萎縮にも影響!?

1Gの環境では、成長因子を加えた細胞と加えない細胞では筋肉の萎縮の程度に違いがみられ、成長因子を加えた細胞では萎縮が抑えられていました。一方、無重力環境では成長因子の有無にかかわず萎縮が進行しており、Cbl-bの量が多くなっていました。つまり、無重力環境ではCbl-bが増えることで、成長因子によって萎縮を抑える経路に関係するタンパク質がユビキチン化され分解されることにより、筋肉の萎縮が進むことがわかりました。

また、無重力環境では細胞内部の酸化ストレス(活性酸素が細胞の機能低下や老化を引き起こす作用)が増大することがわかってきており、その影響でCbl-bの量が調節されている可能性が示されました。地上での模擬無重力実験でも細胞内部のエネルギーを生産する器官(ミトコンドリア)の挙動が変化することがわかってきており、無重力が酸化ストレスを発生させる可能性が示されました。

このように、筋肉の萎縮ではユビキチンリガーゼ(分解するタンパク質に「ユビキチン」を付ける酵素)のひとつであるCbl-bが重要な働きをしており、その働く量の調節には無重力環境での筋細胞内部に発生する酸化ストレスが大きく関与する可能性があるとわかりました。

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