宇宙実験準備リポート
2008年10月 ケネディ宇宙センター(米国、フロリダ州)にて射場作業
2週間にわたり、実験供試体(注1)への試料の充填、ガスパージ、結晶成長確認等を行い、供試体をNASAへ引き渡しました。 あとは打ち上げを待つばかりです。
詳しくはこちら。
(注1:各実験用に製作した小型実験装置のことを「供試体」と呼んでいます。)
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発射台へ向かうエンデバー号 |
2008年10月 ジョンソン宇宙センター(米国、テキサス州)での実験供試体チェック
供試体に尖った部分や操作しにくい部分がないか、宇宙飛行士や担当者によるチェックが行われました。
打ち上げ時に供試体を包むクッション材も製作してもらい、最終梱包状態の確認も行われました。
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供試体チェックの様子。 |
専用のクッション材。 |
2008年9月 ジョンソン宇宙センターへ発送
宇宙飛行士によるチェック等を受けるため、実験供試体をジョンソン宇宙センターに発送しました。
2008年9月 運用シミュレーション実施
実験の運用は、筑波宇宙センターで行われます(詳しくはこちら)。
遠隔操作で、国際宇宙ステーション内の実験供試体の温度制御を行うことができます。
こうした温度指示コマンドを打つ運用管制員との音声通信や、管制卓の使い方などを練習しました。
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シミュレーション中の様子です。 |
2008年8月 射場調査
ケネディ宇宙センターで打ち上げ前に行われる作業の事前準備を行いました。
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現地作業で用いる実験室です。 |
2008年8月 適合性試験実施
実験供試体のフライト品(実機)を、溶液結晶化観察装置の地上品と組み合わせた試験を実施しました。
どの温度に設定すると何分後にどのような結晶が現れるか、成長速度はどうかなどを念入りに調べました。
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実験供試体開発主担当者の友部さん。宇宙実験が楽しみですとのこと。 |
適合性試験を行う曽根さん、島岡さん、安部さん(左から)。 |
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溶液結晶化観察装置の地上品に、実験供試体フライト品を搭載したところ。 |
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2008年7月 射場リハーサル実施
10月の射場作業に向けて、作業内容の確認と地上支援装置のチェックを行いました。
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結晶成長の様子を確認します。 |
射場作業で必要な物品を全部セットしたところです。 |
2008年7月 サイエンスシンポジウムに参加
NASA/ESA(欧州宇宙機関)/JAXA合同で開催されたサイエンスシンポジウムに古川先生が参加し、本実験の紹介を行いました。
今回のシンポジウムでは、2008年秋〜2009年春に国際宇宙ステーションで実施される科学実験の概要が、各国の研究者から紹介されました。
2008年7月 クルー訓練実施
本実験を行う宇宙飛行士への訓練・講義を行いました。
マグナス宇宙飛行士が供試体の取り付け・調整を行い、若田宇宙飛行士が供試体の取り外しを行う予定です。
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操作について講義を受けるマグナス宇宙飛行士(左)とストット宇宙飛行士(右) |
実験内容について講義する古川先生(右)と、講義を受ける若田宇宙飛行士(中央)と野口宇宙飛行士(左) |
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講義のあとの記念写真です。 |
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2008年5-6月 運用準備
国際宇宙ステーションでのリソース(宇宙飛行士の作業時間・電力・通信など)の分配は、国際間で調整する必要があります。
できるだけ効率よく実験を実施できるよう、実験条件の順番や作業手順を再検討し、詳細な実験運用計画を作成しました。
2008年4月 NASAフェーズ3安全審査終了
国際宇宙ステーションで用いる機材は、安全かどうかを厳しくチェックされます。
本実験で用いる実験供試体について、最終の安全審査を受審し、問題ないとの判定をもらいました。
2008年3月 ODF(Operations Data File)ベーシック版作成
本実験の運用のために必要な手順書(ODF)の初版が作成されました。
これをもとに、宇宙飛行士や地上の管制員が作業を行います。
今後、徐々に詳細化し、9月頃最終版を制定します。
2008年2月 供試体完成!
IHIエアロスペースで開発した実験供試体のフライト品が、様々な試験・検査を経てJAXAに納入されました。
これから、このフライト品を用いた最終試験を行います。
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完成したIce crystal供試体。内部に、試料(水)の入ったセル、マッハツェンダー型干渉計(※)、CCDカメラなどがぎっしりつまっています。 |
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※ 干渉計については、「宇宙実験サクッと解説:氷の結晶成長実験編 第2回 干渉計って何?」で詳しく解説しています。
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