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「きぼう」での実験

ISS利用ライフサイエンス及び宇宙医学分野国際公募の候補テーマ選定結果

最終更新日:2010年6月11日

※日付は日本時間

2009年度に募集したライフサイエンス国際公募において、日本の候補テーマとして5課題が選定されました。


宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)において日本以外の実験装置を利用した生命科学実験や、ヒトを対象とする実験の機会を活用するため、2009年度に国際的に実施されたライフサイエンス国際公募に参加し、2009年5月から9月にかけてテーマの募集を行いました。

国内からは、21課題の応募があり、他国の応募課題とともに国際評価パネル等で選考評価を受けた結果、以下の5課題が候補として選定されました。今後、2011~14年頃の実施を目指し、1年程度をかけて実施内容を具体化し、宇宙実験を実施するテーマを最終確定する予定です。


表 ライフサイエンス国際公募 候補テーマ
テーマ名 代表研究者 提案概要
Effect of the Hybrid Training Method on the disuse atrophy of the musculoskeletal system of the astronauts staying in the International Space Station for a long term.
(国際宇宙ステーションに長期滞在する宇宙飛行士の筋骨格系廃用性萎縮へのハイブリッド訓練法の効果)
久留米大学
志波 直人
提案者が開発した電気刺激と運動抵抗を与えるハイブリッドトレーニングにより、飛行前後における飛行士の筋力、筋量、骨量等を評価。筋骨格廃用性萎縮の予防効果を確認する。
Visual and Neck Proprioceptive Contributions to Perceived Head and Body Tilt during Long-term Space Life.
(長期宇宙滞在中の傾き感覚の形成に対する視覚と頸部深部感覚の関与)
奈良県立医科大学
和田 佳郎
宇宙での傾き感覚の形成における視覚・頸部深部感覚の関与を検証するため、宇宙船内の上下軸/体軸に対して頭部を傾斜させ、自覚的体軸方向及び眼球運動を測定する。長期宇宙滞在中の実験結果から、宇宙での傾き感覚・空間識の適応的変化のメカニズム解明を目指す。
Human cerebral autoregulation during long-duration spaceflight.
(長期宇宙滞在がヒトの脳循環調節機能に及ぼす影響)
日本大学
岩崎賢一
ニューロラボ(STS-90)における脳循環調節機能の結果の再現性、及び長期宇宙滞在による脳循環調節機能への影響を明らかにすることを目的とし、動脈圧と脳血流速度を計測し、脳循環調節機能を評価する。
Plastic alteration of vestibulo-cardiovascular reflex and its countermeasure.
(前庭-血圧反射系の可塑性とその対策)
岐阜大学
森田 啓之
微小重力下で前庭血圧反射の調節力と帰還後の起立耐性に関する仮説について、提案者らによる前庭-血圧反射遮断方法を用い、飛行前後の60°頭部挙上試験により検証する(軌道上実験なし)。
countermeasure for space deconditioning in humans.
(ヒトにおける宇宙飛行デコンディショニングに対する対抗措置としての人工重力とエルゴメータ運動)
愛知医科大学
岩瀬 敏
ISS内で運用可能な短腕式遠心機を利用した人工重力およびエルゴメーター運動による運動負荷装置を開発し、ISS滞在中のデコンディショニング予防への有効性を検証する。
 
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