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2014年に募集したライフサイエンス国際公募において、日本の宇宙実験候補テーマとして2課題が選定されました。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、国際宇宙ステーション(ISS)において日本以外の実験装置を利用した生命科学実験や、ヒトを対象とする実験の機会を活用するため、2014年に国際的に実施されたライフサイエンスおよび宇宙医学分野の国際公募に参加し、2014年2月から2015年3月にかけてテーマの募集・選定を行いました。
国内からは、23課題の応募があり、アメリカ、ヨーロッパ、カナダの応募課題とともに国際評価パネル及び国内の外部委員会等で選考評価を受けた結果、以下の2課題が候補として選定されました。今後、2016~17年頃の宇宙実験の実施を目指し、1年程度をかけて実施内容を具体化し、宇宙実験を実施するテーマを最終確定する予定です。
2014年国際公募 候補テーマ
選定テーマ名 | 微小重力環境下での哺乳類初期胚の発生能について Early mammalian embryogenesis under microgravity in space |
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代表研究者 | 山梨大学生命環境学部生命工学科 若山 照彦 |
テーマ概要 | 地球上の生物が、宇宙で正常に生殖可能なのかについては、これからの宇宙活動において重要な課題である。しかしながら胎盤を作って母体の子宮内で成長する哺乳類は、その特殊な生殖手段と飼育の難しさから宇宙での生殖実験はほとんど行われていない。擬似微小重力再現装置(3D-クリノスタット)を用いた地上研究では、マウス初期胚は胎盤への分化が抑制され、出産率が大きく低下してしまう結果が出ている。 *1 2細胞期胚 :受精後1日目で、最初の卵割を行って2つの細胞に分かれた段階の胚。 |
選定テーマ名 | 宇宙滞在中の液体生検による血漿中核酸のゲノム・エピゲノム解析 ~cfDNA等を用いた低侵襲体内モニタリングに向けて~ Genome and epigenome analysis of circulating free DNA and RNA-based liquid biopsy |
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代表研究者 | 筑波大学 医学医療系 ゲノム生物学 村谷 匡史 |
テーマ概要 |
本提案では、国際宇宙ステーション滞在中に採取された宇宙飛行士の血液サンプルを用いて、体内組織の状態をモニター可能な「血漿による生検サンプル採取」を行い、セルフリーDNA(cfDNA(*1))とRNA(cRNA(*2))のゲノミクス解析を行う。これにより、細胞のゲノムDNAの状態や、宇宙放射線や微小重力といった宇宙環境がもたらす後天的な遺伝子の働きの変化(エピゲノム変化)を明らかにする。 *1:cfDNA:血中等の生体液に遊離した細胞外(cell-free)DNA。 |
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