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「きぼう」での実験

「きぼう」日本実験棟において、マランゴニ対流実験(テーマ2)が開始されました

最終更新日:2010年2月 1日

※日付は日本時間

「きぼう」日本実験棟の流体物理実験装置(FPEF)を使用して実施する、マランゴニ対流実験の2テーマ目※1が開始されました。

※1 ※マランゴニ対流における時空間構造(Marangoni UVP/MaranGogniat)
(実施責任者:依田眞一(JAXA科学研究本部))


筑波宇宙センターからの遠隔操作により実験装置の動作確認が行われた後、1月29日(金)午前6時37分から実験が開始されました。

マランゴニ対流実験では、シリコーンオイルという液体で大きな柱(液柱)を作り、液柱の表面の流速や温度の分布、内部の流れの変化を調べます。
今回のテーマでは、直径5cmの液柱を作り、対流を観察する方法として、超音波によるドップラー効果を利用したUVP(Ultrasonic Velocity Profiler、超音波流速分布測定法)という方法により、流れを測定します。

本実験は2つのシリーズを予定しており、本年7月頃まで実施する計画です。


【実施責任者 依田教授のコメント】

本実験テーマが候補選定されたのは、今から約16年前であった。今やっと実験に漕ぎ着けたのは感慨深いものがある。マランゴニ対流に関する宇宙実験は、これまでの流体科学分野の宇宙実験でもっとも多く行われたテーマであり、日本でもTR-IA小型ロケット実験で5回、世界では40回以上となる。この間、マランゴニ対流現象に関する理解は大変な進歩を遂げ、日本は多大な貢献をしてきた。

マランゴニ対流現象に関するもっとも大きな課題は、振動流遷移の相似則の成立性についてであり、これまでの実験結果は、系統的にデータが取得されておらず、残念ながらこれに関する結論を導くことの出来る様な状態では無かった。そこで、日本は、準備中のマランゴニ対流実験テーマも含め体系的に融合させ、20年以上にわたるこのマランゴニ現象の課題に終止符を打つことを目標として、研究を進めてきた。

今回の実験では、北海道大学 武田教授が開発したUVPの特長である、流れの変化を敏感に捉えることができること、また流れの時間的、空間的な遷移・成長過程を詳細に計測できることが可能など、これまでにない実験データの取得が実現でき、新たな視点からの成果が期待される。さらに、昨年8月から実施してきたマランゴニ対流実験の実験結果と併せて、遷移メカニズムの解明を行いたい。


筑波宇宙センターの実験管制室で実験開始の様子を見守る<br />武田靖教授(写真右)と田坂祐司助教(写真左)

筑波宇宙センターの実験管制室で実験開始の様子を見守る
武田靖教授(北海道大学)(写真右)と田坂祐司助教(北海道大学)(写真左)

実験で生成された液柱の画像

実験で生成された液柱の画像


マランゴニ実験紹介ページ:マランゴニ対流における時空間構造(Marangoni UVP/MaranGogniat)

 
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