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「きぼう」での実験

「きぼう」日本実験棟において、ライフサイエンス実験"Hydro Tropi"を開始しました

最終更新日:2010年10月19日

※日付は日本時間

「きぼう」日本実験棟において、ライフサイエンス実験である「微小重力下における根の水分屈性とオーキシン制御遺伝子の発現(通称Hydro Tropi:ハイドロ トロピ)」(代表研究者:高橋秀幸 東北大学大学院生命科学研究科教授)を開始しました。


Hydro Tropiは、植物の根の伸び方に対する水分の影響を調べることにより、水と根の関係を明らかにする実験です。

実験に使用されるサンプル(乾燥したキュウリの種)は、本年5月15日(土)に、スペースシャトル「アトランティス号」(STS-132ミッション)で国際宇宙ステーション(ISS)に打ち上げられました。ISSに到着後、実験までISS内において保管されておりましたが、宇宙飛行士により実験準備が行われ、つくば宇宙センターからのコマンドにより、10月19日(火)1時27分から実験を開始しました。

この実験には、2つの目的があります。1つ目は、微小重力環境において、重力の影響がなくなると、根が伸びるときに水分のある方向に曲がるようになるかどうかを調べることです。また、「根が曲がる」という現象は「オーキシン」と呼ばれる植物のホルモンの働きにより大きく影響を受けています。この、オーキシンによって支配される遺伝子を調べるのが2つ目の目的です。
実験では、キュウリの種をスポンジにさし、水を与えて発芽させます。 このとき、実験容器の中で18時間かけて発芽・生育させ、その後に人工的に湿度の勾配を作り、 この勾配の中で根がどの方向に伸びるかを調べます。実験開始から18時間後、22時間後(湿度勾配ができてから4時間後)と41時間後(同じく23時間後)に根のサンプルをとり、その状態を保つように処理をして冷蔵保存します。

取得されたサンプルは、11月に打ち上げられる予定のスペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-133ミッション)により地上に回収されます。

根が水分に反応するしくみがわかれば、その性質を利用して根が伸びる方向を水分でコントロールすることができ、将来の宇宙における植物工場などに利用できることが期待されます。

Hydro Tropi実験の詳細はこちらをご覧ください。

 「微小重力下における根の水分屈性とオーキシン制御遺伝子の発現


【代表研究者:高橋秀幸 東北大学大学院生命科学研究科教授のコメント】

予定通り、始まったらしい。時間になってもスケジュール変更の連絡やコールがないのは、何よりの証拠。約1時間後、CBEFのローターが動きだし、ダウン リンクされた画像でV-MEU内のキュウリ種子を確認して、はじめて、「いよいよ始まった」ことを実感しました。ここまで持ってきてくれたみなさんへの感謝と、すべてが順調に進むことへの祈りで一杯です。

実験運用管制室で実験の進行状況を見守る研究チーム

実験運用管制室で実験の進行状況を見守る研究チーム(写真中央が高橋先生)

 
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