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※日付は日本時間
「きぼう」日本実験棟で実施される科学実験である、先端材料の結晶成長実験「ファセット的セル状結晶成長機構の研究(FACET)」(代表研究者:稲富裕光 JAXA宇宙科学研究本部准教授)が開始されました。
4月3日(金)に、若田宇宙飛行士により、「きぼう」船内実験室の流体実験ラックに搭載されている溶液結晶化観察装置(Solution Crystallization Observation Facility: SCOF)への実験供試体の取付けが実施されました。その後4月6日(月)に、筑波宇宙センターからの遠隔操作により実験装置の動作確認を行い、4月9日(木)13時30分から実験が開始されました。
FACET実験は、半導体や酸化物など最先端材料に使われるファセット結晶(平らな面を持つ結晶)の界面の成長過程や形態を詳細に観察することにより、結晶成長メカニズムを解明することを目的としています。
実験では、半導体や酸化物の代わりにモデル物質(ザロール/t-ブタノールの混合物質)を用います。試料が凝固、結晶成長していく過程での、結晶の形態の変化および結晶周辺の温度・濃度の変化を、干渉計と顕微鏡を用いてリアルタイムで観察・計測し、ファセット結晶成長のモデル構築につなげます。
本実験で得られた結果は、半導体やその他の最先端材料の量産化や特性向上への知見をもたらします。そして将来的には、クリーンエネルギーの普及やリニアモーターカーなどへの応用、情報通信網の拡充への貢献が期待されます。
実験は、今後約3ヵ月間にわたり行われる予定です。
地上実験では見たことのない美しいファセットや干渉縞が観察されました。これからもこのような画像が続々と得られるかと思うと、大変興奮しています。
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