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「きぼう」での実験

モデル生物(線虫)を使って、筋肉の増加・減少メカニズムに関係する遺伝子情報を調べる実験(CERISE)が終了しました。今後、RNAiの有効性や、遺伝子とタンパク質の解析が実施されます。

最終更新日:2009年11月30日

※日付は日本時間

「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置(CBEF)を利用した、線虫を使った微小重力の影響を調べる実験(CERISE)※1が終了しました。

※1 線虫 C.elegansの宇宙環境におけるRNA干渉とタンパク質リン酸化
(代表研究者:東谷篤志 東北大学大学院教授)


11月28日(土)01時09分、CERISE実験が終了しました。

CERISE実験は、任意の遺伝子の働きを抑える方法(RNA干渉)と生体内の様々な反応でスイッチとしての役割を果たすタンパク質のリン酸化、の2つの方法を用い、宇宙での筋の衰えるメカニズムをモデル生物である線虫を使って明らかにする実験です。

RNA干渉は、二本鎖RNAによる特異的な遺伝子発現の抑制として線虫において見出され、近年、ヒトを含めた様々な真核生物(細胞の中に細胞核を持つ生物。動物、植物、菌類など)における抗ウイルス機構や逆遺伝学的手法の一つとして広く用いられています。将来の宇宙ライフサイエンス分野においてもRNAi法の活用が想定され、今回、宇宙環境下におけるRNAi効果の検証を目指します。

実験では、「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置(CBEF)において線虫を生育し、第1世代の幼虫が成虫になった頃と第1世代の線虫が産卵し第2世代が成虫になった頃の2つの段階で凍結して、冷凍・冷蔵庫(MELFI)に保管しました。
来年2月に実験試料を地上に回収した後、最初の発生段階から宇宙で生まれ育った第2世代と、地上で既に筋肉が発生していた第1世代について、遺伝子と蛋白質を抽出して比較・解析する予定です

なお、本実験中において、実験環境の制御に一時的な中断がありました。実験試料への影響については調査中です。


【代表研究者 東谷教授のコメント】

本日夕刻、偶然にも筑波宇宙センターでISSと直前までドッキングしていたAtlantisを上空に見ることができました。私たちは線虫実験の終了に備えて筑波に来ていました。その後、宇宙から送られた線虫のダンスを見ることができて感無量でした。これからが私たちの解析の本番になります。結果を楽しむ気持ちと緊張感が高まってきました。皆さんのこれまでの多大な努力に大変感謝します。ありがとうございました。


筑波宇宙センターの実験管制室で実験終了の様子を見守る代表研究者の東谷篤志教授

筑波宇宙センターの実験管制室で実験終了の
様子を見守る代表研究者の東谷篤志教授(中央手前)

実験終了時に顕微鏡で撮影した線虫

実験終了時に顕微鏡で撮影した線虫


CERISE実験紹介ページ:線虫 C.elegansの宇宙環境におけるRNA干渉とタンパク質リン酸化

 
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