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4月21日から「きぼう」日本実験棟にて実施していた高品質タンパク質結晶生成実験(第2期シリーズ第6回実験)のタンパク質結晶サンプルが、6月2日に地上へ帰還しました。宇宙での結晶生成状況を把握するため、ロシアから日本に持ち帰った直後の6月6日に顕微鏡観察を実施しましたので、その一部を速報にてご紹介します。
今後、得られたタンパク質結晶は研究者に引き渡され、SPring-8、Photon Factory等の放射光施設を利用した解析作業に進みます。
参加ユーザーについての情報は以下をご覧ください。
代表研究者:名古屋大学大学院理学研究科 前田 雄一郎 上席研究員
前田上席研究員らのグループは、細胞運動・筋収縮・細胞分裂等の多彩な生命現象に関わる重要なタンパク質であるアクチンの高分解能結晶構造解析と反応機構の解明を目指しています。
顕微鏡観察の結果、今回の宇宙実験で良好な結晶が生成していることがわかりました(下画像)。今後、詳細な立体構造の解明を目指します。
本研究テーマは、生命機能の非常に重要な未解決問題の一つを対象としており、今回得られた高品質結晶から詳細な立体構造を明らかにすることができれば、研究の進展に大きな貢献をもたらすものと期待されます。
代表研究者:京都府立大学大学院生命環境科学研究科 織田 昌幸 准教授
織田准教授らのグループは、免疫応答に関わるCD28ファミリー分子およびシグナル伝達タンパク質の超高分解能構造解析を目的としています。
CD28ファミリー分子およびシグナル伝達タンパク質は、関節リウマチなどの自己免疫疾患の創薬ターゲットであることが知られています。今回の宇宙実験では、シグナル伝達タンパク質であるGrb2 SH2とCD28ペプチドとの複合体の結晶化実験を実施しました。
顕微鏡観察の結果、今回の宇宙実験で良好な結晶が生成していることがわかりました(下画像)。今後、詳細な立体構造の解明を目指します。
これらの成果は、細胞内シグナル伝達を特異的に阻害する低分子製剤の開発に向けた知見となることが期待されます。
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