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「きぼう」での実験

日・トルコの「きぼう」利用協力による、材料長期曝露実験の試料サンプルがトルコから日本に引き渡されました!「こうのとり」6号機に積み込まれます。

最終更新日:2016年11月 4日

本年9月、JAXAとトルコ共和国 運輸海事通信省(MTMAC)との「きぼう」船外に取り付けられた簡易曝露実験装置(ExHAM)を用いた長期材料曝露実験と超小型衛星放出に関する「きぼう」利用の協力合意を締結しました。それを受け、このたび最初の「きぼう」利用となる材料曝露実験の試料サンプルが関係者が見守る中、トルコ関係者からJAXAに引き渡されました。

この夏より、JAXAでは「きぼう」利用に向けた技術的な搭載検討と国際調整を本格化させ、直近の宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機(HTV6)によるISS・「きぼう」への運搬を実現させるべく、その最初のサンプルがトルコ関係者によってハンドキャリーで日本に運ばれ、11月1日に筑波宇宙センターにて「きぼう」への搭載に問題がないことが確認されました。

筑波宇宙センターでの試料サンプル引き渡し(11月1日:実験装置とのかみ合わせ確認)
左上:実験サンプルを取り付けたExHAM
右上:確認作業を行うトルコ、JAXA関係者
左下:トルコの材料サンプル(フライト品)


11月2日には、すべての確認作業を終え、材料実験サンプルがJAXAに引き渡しされ、確認書がJAXAからトルコ関係者に手渡されました。今後、12月9日に予定されている「こうのとり」6号機打上げにむけて、種子島宇宙センターにて実験サンプルが積み込まれます。

筑波宇宙センターでの試料サンプル引き渡し(11月2日:引き渡しを確認した関係者)
左:実験サンプルを受領する若田 ISSプログラムマネージャ
右:引き渡し確認書を受領するトルコ関係者


日本とトルコの「きぼう」利用協力は、日本がアジアの中で唯一の参加国であることを最大限にいかして、「きぼう」を通じたアジア地域の宇宙利用技術発展への貢献、将来的な宇宙機関間の互恵的な協力関係の構築を目指すことが期待されます。

今回の試料サンプル引き渡し完了にあたり、MTMACからコメントが寄せられています。

トルコ共和国 運輸海事通信省 航空宇宙総局局長メッセージ As Directorate General of Aeronautics and Space Technologies, the Ministry of Transport, Maritime and Communication of the Republic of Turkey, we are pleased with the studies which is conducted under the Memorandum of Understanding (MoU) on Satellite and Space Technologies signed between Turkey and Japan in 2010. Within this cooperation framework, we will perform joint experiments on International Space Station Japanese Experiment Module (KIBO) and jointly deploy a CubeSat from the International Space Station. We believe that such studies will serve as a bridge to strengthen the cooperation between our countries, and hope to elevate our cooperation to much higher levels than it is today. In this context, we would like to thank the Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT), the Minister for Space Policy of Japan and JAXA for their valuable contribution to our joint projects. We hope that our collaborative relationship will be further enhance especially in the space technologies field and Turkey-Japan friendship will continue to develop heretofore in the future. (仮訳) 私たち、トルコ共和国運輸海事通信省 航空宇宙総局は、2010年にトルコと日本の間で締結された衛星及び宇宙技術に関する了解覚書(MoU)のもとで進行中の研究を喜ばしく思っています。この協力枠組みのもと、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟における共同実験と、ISSからの超小型衛星の共同での放出を予定しています。このような利用実験の協力が両国の協力を強化するための橋渡しとなり、また我々の協力を現在よりさらに高いレベルへと昇華させることを望んでいます。 その中で、私たちは、、日本の文部科学省、宇宙政策担当相そしてJAXAの皆様方が我々の共同プロジェクトに対して貴重な貢献をしていただいたことを感謝します。我々は、特に宇宙技術の分野における協力関係がさらに強化され、トルコと日本の友好関係が将来にわたって継続的に発展していくことを願っています。
 
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