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「きぼう」での実験

「高エネルギー電子・ガンマ線観測装置」(CALET)開発におけるJAXAとイタリア宇宙機関(ASI)の協力について

最終更新日:2013年6月10日

JAXAでは、「きぼう」日本実験棟船外実験プラットフォームを利用する宇宙科学ミッションとして、「高エネルギー電子・ガンマ線観測装置」(CALorimetric Electron Telescope: CALET)を開発しています。


CALET概要

CALET概要

このCALETでは、JAXAとイタリア宇宙機関(ASI)との間で協力協定を結び、JAXAからはCALETの観測データを提供し、ASIからは同様の観測機器の開発経験を有するイタリア側研究者の支援、及びCALET構成機器の一部を提供してもらうことになっています。この協力関係により、装置の新規開発における技術的リスクを低減できるだけでなく、科学的成果の国際的価値を高めることが期待されます。


HV-BOX(現品:フライト用)

HV-BOX(現品:フライト用)

上記協力の一環として、JAXAはASIから、ガンマ線バーストモニタ(Gamma-ray Burst Monitor: CGBM)用の高電圧電源を2012年8月に、カロリメータ(Calorimeter: CAL)用の高電圧電源 (HV-BOX)を2013年4月に、それぞれ受領しました。HV-BOXは、CALET内部で高エネルギー宇宙線を観測するカロリメータという観測機器に高電圧を供給するための装置です。宇宙で利用実績がある高電圧電源の設計を基にCALET用に開発されました。

上記の高電圧電源は今後CALET全体システムに組み込まれ、地上試験を経た後、2014年度打上げ予定の宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機(HTV5)によって国際宇宙ステーション(ISS)へ運ばれる予定です。

CALETの観測によって、宇宙線の発見以来100年を経た現在でも未解明な高エネルギー宇宙線の加速・伝播のメカニズムや、暗黒物質の探索、ガンマ線バーストのメカニズム解明等、世界に先駆けた新発見が期待されています。

 
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