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「きぼう」日本実験棟の細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)を使用して実施する、「微小重力環境でのナノスケルトン作製」(ナノスケルトン実験)の第2回目が終了しました。
実験に使用されるサンプルは、2月25日(金)にスペースシャトル「ディスカバリー号」(STS-133ミッション)で打ち上げられました。実験は3月29日(火)から開始し、3月29日(火)~4月1日(金)と4月5日(火)~8日(金)までの2期間に分けて実施されました。4月8日、宇宙飛行士がサンプルが入ったパッケージをCBEFから取り出し保管を行い、午後11時58分に終了しました。
ナノスケルトンとは、光触媒開発等に用いられる多孔質材料の機能向上を狙った新しい材料カテゴリの名称で、地上でも作製することが可能です。微小重力環境で作製された高い特性を有することが期待されるナノスケルトンと、地上で重力の影響を受けた状態で作製されたナノスケルトンとを比較し、作製プロセス中の重力影響を精緻に調べます。この実験結果を、計算機を駆使したシミュレーションに取り込み、地上で実現し得る最高特性のナノスケルトンの製造条件を把握・提案することを目指しています。
サンプルは、次に打ち上げが予定されている、スペースシャトル「エンデバー号」(STS-134ミッション)で回収される予定です。
【代表研究者 阿部正彦教授(東京理科大学)のコメント】
宇宙飛行士の適切な操作と地上側の万全の支援体制のおかげをもちまして微小重力下でのチタニアナノスケルトンの合成、ならびに合成に用いられる懸濁液のビデオ観察ともに支障なく終わることができました。
予定されているエンデバー号(STS-134)での回収を待ちながら解析の準備を進めたいと思っております。
ナノスケルトン実験の詳細はこちらをご覧ください。
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