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国際宇宙ステーションの組立フライト ULF5(STS-133)

恒久型多目的モジュール(PMM)

最終更新日:2010年10月26日
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打上げに向けて準備が行われるPMM

恒久型多目的モジュール(Permanent Multipurpose Module: PMM)は、これまで多目的補給モジュール(Multi-Purpose Logistics Modules: MPLM)として使用されていた「レオナルド」を、国際宇宙ステーション(ISS)に恒久的に設置できるように改造したモジュールです。

PMMは、「ユニティ」(第1結合部)の下側に結合され、主に倉庫スペースとして使われます。

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ユニティへ取り付けられたPMMのイメージ

スペースシャトルが退役するのに伴い、ISSの保管スペースを強化するためにMPLMからPMMへの改造が行われました。

軌道上で10年間以上の運用ができるよう、以下の内容が改造されました。

  • 宇宙デブリの衝突にも耐えられるようにシールドを強化
  • クルーによる軌道上メンテナンス作業を想定し、内部機器へのアクセスを良くするために、ケーブルの敷設位置やブラケットのレイアウトを変更
  • インタフェースの簡易化
  • 貨物の搭載量を確保するために、不要な機器を外して軽量化
PMMの主要諸元
項目
寸法 約4.57m(直径)×約6.4m(長さ)
質量 約12.3トン(打上げ時)
約4.4トン(貨物なし)

PMMの搭載品

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物資が積み込まれたPMMの内部

EXPRESS-8ラック

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EXPRESS-8ラック

EXPRESS(Expedite the Processing of Experiment to the Space Station)ラックは、国際標準実験ラック(International Standard Payload Rack: ISPR)の一種であり、宇宙実験までの準備期間を短縮すると共に、インテグレーション作業を軽減するためにNASAマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)とボーイング社により開発されたラックです。

EXPRESSラックは、実験装置に対して、電力、通信、真空排気、窒素ガス、冷却、および機械的な取付けインタフェースを提供します。


ロボノート2(R2)

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ロボノート2

ロボノート2(Robonaut-2: R2)は、NASAとゼネラルモーターズ(GM)が2007年から開発を行っていた人型ロボットで、第二世代のロボノートです(初代ロボノートは1997年から開発)。

ロボノート2は、10年前に開発したロボノートを発展させたもので、初代よりも早く、より複雑な動作が可能です。ロボノート2は当面、「デスティニー」(米国実験棟)内に固定して運用されますが、将来的にはISS内の他の場所や船外へも活動領域を広げられるよう強化する可能性もあります。

なお、ロボノート2は2台製造されており、1台は地上での試験用に使われます。軌道上での開梱は早くても2011年1月となる予定です。初期の機能試験を全て終えた後は、ISSでの軽い作業を肩代わりさせる予定です。例えば、空気フィルタの掃除、ISSクルーの作業のために工具や機器を把持したりする予定です。しかし、ロボノート2には、事前にプログラムして物体を認識させるなど、教え込ませた作業しか行わせることができません。

将来的には視覚センサや認識プログラムの能力などを向上させ、地上のロボノート2でテストした後、軌道上のロボノート2の能力を向上させていく方法で段階的に高度化していく予定です。


補給品保管ラック(RSR)5台

補給品保管ラック(Resupply Stowage Rack: RSR)は、引き出しを備えたラックで、サイズの小さな補給品をISSに打ち上げる際に使用されるラックです。

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RSR(写真左側)


補給品保管プラットフォーム(RSP)6台

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RSP

補給品保管プラットフォーム(Resupply Stowage Platform: RSP)は、専用バッグに収納された、サイズの大きな荷物をISSに運搬する際に使用されます。RSPのフロントパネル側にも、はみ出す形で荷物を搭載することができます。なお、RSPも他のラックと同様に前面に傾けることが可能なため、背面に取り付けられたバッグを取り出すことができます。


その他、物資運搬用のプレート(Integrated Stowage Platform: ISP)2台と船内機器の予備品などが搭載されて打ち上げられます。



(写真、画像は全て出典:JAXA/NASA)

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