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古川宇宙飛行士の作業状況(2011年9月21日)
9月20日、古川宇宙飛行士は、ロシアの健康状態をモニタするプログラムの一環で、起床後すぐに尿検査を行いました。
また、昨晩から脳波を測定するため頭に取り付けていた宇宙医学実験支援システムを構成する医療機器のひとつである簡易脳波計を外し、測定データをコンピュータに保存し、分析にかけました。
更に、情動状態(Profile of Mood Status: POMS)についての実験で、アンケートに回答し、地上にデータを送信しました。
この日は、商用バイオプロセッシング装置(Commercial Generic Bioprocessing Apparatus:CGBA)を使用した米国の教育用科学実験の一環で、植物の種が入った発芽用のフラスコをCGBAの中に設置し、実験を開始しました。地上では植物の根や植物の発芽は光、重力、力学的刺激に反応しますが、地上では重力があるため、その3つの要素のうち、何がもっとも植物の根や発芽に影響を与えているのか特定するのが難しく、そのため微小重力環境で育てられた植物についての知識を得ることが重要となります。この実験は、学生に科学や技術、工学などの分野に興味を持たせ、学習することを促すためのプログラムです。
また、マイケル・フォッサム宇宙飛行士とともに米国の交信イベントに参加しました。
【一言コラム:なぜISSからの中継は「きぼう」から行われるか?】
ISSで行う最近の広報イベントは、「きぼう」日本実験棟内から行われています。
日本向けのイベントの場合、「きぼう」日本実験棟を使うのは当たり前ですが、米国向けの広報イベントでもほとんど「きぼう」が使われています。理由は、船内が広いこと (特にいつも使われている場所は四方をラックに囲まれていないため広いです)、以前良く使われていた「デスティニー」(米国実験棟)や「ハーモニー」(第2結合部)だと通路を塞いで他の作業を行うクルーの邪魔になること、「きぼう」日本実験棟にはつきあたりに窓があるため、広報イベントにも適していると言えます。
なお、「きぼう」日本実験棟のロボットアーム(JEM Remote Manipulator System: JEMRMS)を操作するラックがそばにあり、ここのラップトップコンピュータで、世界地図上のどこを飛行しているかや、地上と通信可能な時間帯(映像回線は音声回線よりも使える時間が短いのでそれぞれを確認)、スケジュール表などを確認することもできます。クルーがTVカメラのレンズから視線を外して、左側を見ていたら、そんなことを思い出してみるのも良いでしょう。
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