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JAXAが行う「きぼう」日本実験棟や国際宇宙ステーション(ISS)での実験に関わる物資が打上げ/回収されます。
「宇宙放射線と微小重力の哺乳類細胞への影響(Neuro Rad)」実験で使用する実験試料サンプルを運びます。Neuro Rad実験では、宇宙放射線に長期間さらされた神経細胞が受ける影響について、遺伝子のレベルで詳細な情報が得られると期待されています。
「蛋白質ユビキチンリガーゼCblを介した筋萎縮の新規メカニズム(MyoLab)」実験で使用する実験試料サンプルを運びます。MyoLab実験では、筋肉の中のひとつのタンパク質(Cbl-b)に注目し、新規筋萎縮メカニズムを明らかにすることで、宇宙飛行士だけでなく、老化や寝たきりによる筋萎縮への応用も期待されます。
「国際宇宙ステーションに滞在する宇宙飛行士の身体真菌叢評価(Myco)」実験で使用する実験用品を運びます。Mycoは、人工的な環境で宇宙飛行士に付着している微生物、特に真菌(カビ)の変化を調べることで、今後の宇宙飛行士の健康管理に役立てることを目的としています。
「長期宇宙滞在宇宙飛行士の毛髪分析による医学生物学的影響に関する研究(Hair)」実験で使用する実験用品を運びます。Hairは、宇宙環境(微小重力環境、宇宙放射線環境、精神的ストレス等)による人体への影響を毛髪分析から評価し、長期宇宙滞在飛行士の健康管理に役立てます。
Area PADLESは、「きぼう」船内の宇宙放射線量を計測する機器です。「きぼう」船内の12箇所に設置して宇宙放射線環境を計測します。Area PADLESは、6ヶ月毎に交換されます。
「微小重力環境を利用した2次元ナノテンプレートの作製(2D Nano Template)」実験で使用する実験試料サンプルを運びます。2D Nano Templateでは、ペプチドを基板上に規則的に配列させ、ナノレベルのマスクパターンを作成します。それを地上に回収し、ネガコピー技術によってナノテンプレートを作ります。このテンプレートをもとに、地上で半導体製造用基板が転写されることで製品化への貢献が期待されます。
「微小重力環境における高等植物の生活環(Space Seed)」実験は、シロイヌナズナという植物を用いて、種子から発芽し、次の世代の種子がとれるまでの一連のサイクル(ライフサイクル)に対する重力の影響を調べる実験です。9月10日に開始され、細胞培養装置(Cell Biology Experiment Facility: CBEF)に取り付けた植物実験ユニット内で62日間シロイヌナズナを生育し、11月11日に終了しました。その間、33日目に実施した短期収穫を含め、発芽から収穫までを行いました。実験中は、シロイヌナズナの生育の様子を地上から観察するとともに、宇宙で収穫した種子や植物体は冷凍・冷蔵保存され、STS-131ミッションで地上へ回収します。
計測済みの線量計を地上に回収します。
STS-131ミッションの飛行10日目に、山崎宇宙飛行士や野口宇宙飛行士らが実施し、実験サンプルを地上に回収します。
「微小重力環境でのナノスケルトン作製(NANOSKELETON)」実験の結晶化したサンプルを回収します。実験試料はSTS-130ミッション(2010年2月)で打ち上げられ、3月2日から10日間、「きぼう」船内実験室内のCBEFで実施されました。宇宙で作製したナノスケルトンを地上で解析し、作製プロセス中の重力影響を緻密に調べます。この結果を計算シミュレーションに取り込み、地上で最高特性に近づける作製条件を突き止め、環境浄化やエネルギー問題解決につながる光触媒等の製品製造への貢献を目指します。
微小粒子捕獲実験装置/材料曝露実験装置(MPAC&SEED)は、STS-127ミッションにおいて「きぼう」船外実験プラットフォームに設置された宇宙環境計測ミッション装置(Space Environment Data Acquisition equipment - Attached Payload: SEDA-AP)に取り付けられている装置です。船外活動によって宇宙飛行士がMPAC&SEEDを取り外して地上に回収します。回収後は捕獲された微粒子や搭載材料の劣化状況などを地上で解析します。得られたデータは将来の宇宙機設計に役立てます。
JAXAは、宇宙飛行士の軌道上での快適な生活を実現するため、機能および安全性に優れた日本製の被服を広く一般から募集し、選定した被服をSTS-131ミッションに搭載しました。
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