このページは、過去に公開された情報のアーカイブページです。リンク切れや古い情報が含まれている可能性があります。また、現在のWebブラウザーでは⼀部が機能しない可能性があります。
 
JAXAトップページへ
 JAXAトップページへ宇宙ステーション・きぼう広報・情報センターサイトマップ
 
ISS搭乗宇宙飛行士活動レポート 2001年 9月

 角野宇宙飛行士誕生!
 角野候補者は、2001年9月26日、NASDA本社で行われた宇宙飛行士認定式で、ISS搭乗宇宙飛行士として正式に認定されました。
 その他の古川、星出両宇宙飛行士、角野宇宙飛行士(候補者)の9月の活動状況についてもご紹介します。
角野宇宙飛行士誕生
修了証を受け取る角野宇宙飛行士古川、星出、角野宇宙飛行士
認定式 NASDA本社NASDA i での記者会見
 角野候補者は、1999年2月に国際宇宙ステーション(ISS)搭乗宇宙飛行士の候補者として選抜され、1999年4月から筑波宇宙センターを拠点として基礎訓練を行ってきました。角野候補者は計画された基礎訓練項目を2001年9月までに全て修了し、9月19日に基礎訓練修了証が授与されました。そして2001年9月26日、NASDA本社で行われた宇宙飛行士認定式で、ISS搭乗宇宙飛行士として正式に認定されました。
 認定式に引き続き記者会見が行われ、角野宇宙飛行士は「宇宙から見たら国境はない。そんな大きな視点で地球を見つめ多くの人に伝えていきたい」と、抱負を語りました。
 記者会見の詳細はこちらをご覧下さい。
 角野宇宙飛行士は古川、星出両宇宙飛行士に続いて、日本で行う基礎訓練を終了し、認定された3人目の宇宙飛行士です。
 ISS搭乗宇宙飛行士の認定は、基礎訓練実施機関が責任を持って行うこととされています。NASDAが規定したISS搭乗宇宙飛行士の認定要件は、基礎訓練を終了していること、スペースシャトル・宇宙ステーションなどに関する技術的知識を有していること、ISS搭乗宇宙飛行士の医学基準を満たしていることなどであり、これらの認定要件に係る審査を経て、角野宇宙飛行士はISS搭乗宇宙飛行士として認定されました。今後角野宇宙飛行士はアドバンスト訓練*に参加するとともに、ISSの「きぼう」日本実験棟などの開発業務に参加していく予定です。

* アドバンスト訓練:基礎訓練修了後に実施される訓練。ISSシステムおよび運用についてより深い理解を得るための訓練で、約1年間にわたって各国の訓練施設を使用して実施される訓練です。


角野宇宙飛行士候補者ロシアサバイバル訓練
 角野候補者(当時)は2001年9月2日より9月11日までロシア・ガガーリン宇宙飛行士訓練センター(GCTC)や黒海沿岸の海上などで、水上サバイバル技術に関する訓練を実施しました。
 水上サバイバル訓練では、帰還カプセルから海面へ脱出する訓練の他、緊急救命機器などのサバイバルキットを操作する実技などや、パラシュートでの着水の実習などを行いました。
 黒海での訓練では角野候補者(当時)はロシアの宇宙飛行士、ベルギーの宇宙飛行士と共にグループになり、まず、訓練の拠点となる母船甲板上で、発煙筒(日昼用)・発火筒(夜間用)などを用いた救命信号の発信実習を実施しました。
 次に、打上げおよび帰還時に着用する与圧服を着て、インストラクタと共に帰還カプセルに乗り込みました。帰還カプセルはクレーンで母船から海上へ静かに降ろされ、緊急事態を想定し、与圧服のままでフローティング装備のみを装着して海面に脱出する訓練を実施しました。
 その後、通常の脱出を想定し、カプセル内で与圧服から脱出用の防水・防寒用の衣服に着替えてから海面に脱出する訓練をしました。
 訓練時には荒れた海に着水する可能性を想定し、帰還カプセルを人為的に揺らせることもありました。
 他にも海面からヘリコプターで救難される場合を想定した訓練なども実施しました。
サバイバルキット操作実技

訓練前のリハーサル

帰還カプセルから海面へ脱出する訓練

ヘリコプター救難訓練
 一方、パラシュートに関する訓練では、まずパラシュート器具の理論および実際のパラシュート降下手順などの講義を受けました。次に実技訓練では、建屋天井に取り付けた電動クレーンを用いて吊り下げた状態にし、パラシュート着水のための手順を学びました。
 そして、GCTC内の Hydrolaboratory(筑波宇宙センターにある無重量環境試験設備(WETS)に相当する施設)でパラシュート着水訓練を実施しました。実際の海面に着水するように、素早くパラシュート器具を取り外す訓練を数回繰り返しました。
パラシュート訓練


「きぼう」船内実験室出荷式
 「きぼう」船内実験室の出荷式が2001年9月14日、三菱重工業株式会社(MHI)名古屋航空宇宙システム製作所飛島工場にて行われました。
 白木邦明JEMプロジェクトマネージャと共に古川、星出両宇宙飛行士も出席しました。
白木 邦明プロジェクトマネージャ古川、星出両宇宙飛行士出荷される船内実験室と関係者


「きぼう」共通実験装置の画像取得処理装置、筑波宇宙センターでプレス公開

画像取得処理装置を操作する古川宇宙飛行士
 古川宇宙飛行士は2001年9月4日に行われた筑波宇宙センターでの「きぼう」共通実験装置の画像取得処理装置のプレス公開に同装置の操作担当として参加しました。
 画像取得処理装置は、6つのVTRを持ち、同時に最大5チャンネルの画像データを圧縮し、地上へ送ることが可能な実験支援装置です。 詳しくはこちらをご覧下さい。



ロシアの宇宙飛行士アレクサンドル・ラズートキン氏筑波宇宙センター訪問
 日本各地で青少年向けの宇宙講演を行うため、来日中のロシアの宇宙飛行士アレクサンドル・ラズートキン氏が2001年9月7日、筑波宇宙センターを訪れました。 詳しくはこちらをご覧下さい。
 古川宇宙飛行士は無重量環境試験棟や宇宙飛行士養成棟などのラズートキン氏への説明、意見交換に参加しました。
 実際に宇宙に長期滞在したラズートキン氏との意見交換は将来宇宙に長期滞在するであろう古川宇宙飛行士にとって大変有意義なものであったでしょう。

古川宇宙飛行士(左)
毛利宇宙飛行士(中)
アレクサンドル・ラズートキン氏(右)
無重量環境模擬水槽での訓練について説明する古川宇宙飛行士「会議室 きぼう」での意見交換


宇宙ふれあい塾2001
 宇宙の日記念イベントとして、2001年9月15日に大阪・万国博ホールで開催された「宇宙ふれあい塾2001」に星出宇宙飛行士が参加しました。イベントは第1部「宇宙へ旅立とう!」、第2部「宇宙を知ろう!」、第3部「新しい宇宙に出会おう!」の3部構成で行われました。
 星出宇宙飛行士は、文部科学省宇宙科学研究所の的川泰宣教授、漫画「パスポート・ブルー」作者・石渡治さんと共に第3部「新しい宇宙に出会おう!」に登場し、来年打上げが予定されている野口聡一宇宙飛行士のミッションや国際宇宙ステーションについて話しました。

会場の様子右から
石渡治さん、星出宇宙飛行士、的川教授
星出宇宙飛行士


 ISS搭乗日本人宇宙飛行士活動レポート10月分は11月中旬に掲載予定です。お楽しみに。


最終更新日:2001年 10月 23日

JAXAトップページへサイトポリシー