宇宙連詩 みんなで紡ごう、宇宙に流れる生命のメッセージ

宇宙連詩とは

2008年9月5日、宇宙連詩第3期が始まりました。

 遥か古代より、宇宙は“人類の夢”であり、“いのちを考える場所”としてありました。科学の進歩により次々と未知の世界が解き明かされている現代においてもなお、宇宙は私たちの好奇心を限りなく刺激すると同時に、無限への畏怖を教える存在としてそこにあります。「宇宙連詩」は、宇宙について、地球について、生命(いのち)について、国境、文化、世代、専門、役割を超えて共に考え、「連詩」を通して協働の場を創出していこうという試みです。

 「連詩」は、大岡信氏により、日本伝統文化の連歌・連句を発展させて生まれた形式で、世界中に広められてきました。その大岡信氏を監修役に、インターネットによる一般公募を基本に、詩人・文化人による寄稿を組み合わせながら、宇宙連詩を編纂します。

 第1期(2006年10月~2007年3月)では、半年をかけて公募と寄稿を組み合わせて、全24詩からなる宇宙連詩を編纂しました。第1詩を、JAXAの山崎直子宇宙飛行士が作り、8歳から98歳まで、延べ約800名の国内外の方々から、ご応募を頂きました。プラネタリウムや学校でのご利用も始まりました。完成した宇宙連詩は、宇宙連詩シンポジウムで披露された後、DVDディスクに記録し、2008年3月に、JAXAの土井隆雄宇宙飛行士により、国際宇宙ステーションへ打上・保管しました。軌道上で土井宇宙飛行士が宇宙連詩DVDディスクの記念撮影を実施しました。

 第2期(2007年7月6日~2008年2月8日)では、「星があるの巻」という題で、全24詩の宇宙連詩を編纂しました。寄稿者にアジア・太平洋地域の詩人を迎え、国を超えた多くの人々からの参加も頂きました。プラネタリウムや国内外の学校での宇宙連詩の本格的な利用も始まりました。完成した宇宙連詩は、宇宙連詩シンポジウムでご披露した後、2008年度内に若田光一宇宙飛行士により、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟へ打上・保管する予定です。

 第3期(2008年9月5日~2009年2月27日)では、全24詩からなる宇宙連詩を編纂する予定です。詩を通して宇宙と生命を考え、想像する場にしたいと思いますが、さいわい連詩それ自体が、共同で織りなすひとつの生命体のような成長性をもっています。よりよくそれを実現するために、さばき手のコメント欄をあらたに設け、選定の基準と次回への投げかけを行うことになりました。

今期は、下記を特徴とします。

*大岡信氏の監修のもと、詩人の野村喜和夫氏をさばき手にお迎えします。
*寄稿者に国内外の若手詩人を迎え、輪を広げます。
*さばき手の野村さんによるコメントのコーナーを設け、インターネット上でのコミュニケーションを深めることを目指します。
*国際宇宙ステーションに初めて長期滞在するJAXA宇宙飛行士からの寄稿も予定しております。
*プラネタリウム、学校等での宇宙連詩の利用を、世界天文年2009公式行事のひとつとして推進していく予定です。
*完成した宇宙連詩は、宇宙連詩シンポジウムでご披露した後、2009年度内に、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟へ打上・保管する予定です。

 2008年9月には、JAXA監修の書籍「宇宙連詩」が発売される予定です。この中では、2002年度から取り組んできた宇宙連詩の歩みが紹介されています。2003年度に編纂された最初の宇宙連詩「地球の生命」(第1詩はJAXAの毛利衛宇宙飛行士が寄稿)も収録されています。

宇宙連詩の発展・普及にご興味のおありの方は、JAXA宇宙連詩担当までご連絡ください。

JAXA 独立行政法人宇宙航空研究開発機構
宇宙連詩編纂委員会

お問い合わせ・連絡先
JAXA宇宙環境利用センター 宇宙連詩担当(山中 勉)
電話:029-868-3604 FAX:029-868-3956 














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