「こうのとり」5号機の運用管制シミュレーション訓練を報道陣に公開しました

集まった報道陣に「こうのとり」の概要等を説明する松浦FD

7月9日夜から10日午前にかけて、筑波宇宙センターのこうのとり運用管制室において宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機（HTV5）の運用管制シミュレーション訓練が行われ、その一部が報道陣に公開されました。この訓練は、「こうのとり」5号機飛行前のJAXAとNASAが合同で行う訓練としては、最後の機会となりました。

訓練公開に先立ち、「こうのとり」5号機のリードフライトディレクタ（FD）を務める松浦真弓FDにより「こうのとり」の運用について説明があり、打上げからミッション終了までの流れや、ISS接近・結合方式の新たなスタンダードとなっている「こうのとり」のランデブー・キャプチャ方式、運用管制チームの訓練について紹介されました。また、この後公開される訓練の解説が行われました。

運用管制シミュレーション訓練は本番さながらの環境で行われ、管制官には知らされていない不具合が仕掛けられています。今回の訓練では、ISSに近づいた「こうのとり」5号機がISSとの位置関係を把握するための近傍通信システム（Proximity Communication System: PROX）との通信を確立する場面から、ISSのロボットアームで把持・ISSに結合後、電源供給される場面までが模擬されました。

NASA側では、「こうのとり」5号機のリードCAPCOM（ISSにいる宇宙飛行士との交信担当の代表）を務める若田宇宙飛行士も参加していました。

こうのとり運用管制室での訓練を解説する松浦FD

報道陣の囲み取材に応じる大西宇宙飛行士と松浦FD

報道陣に公開されたシミュレーション訓練の様子は、引き続き松浦FDにより解説が行われ、また、現在日本に一時帰国している大西宇宙飛行士も解説に加わりました。

「こうのとり」5号機は現在、種子島宇宙センターにて8月16日の打上げに向けた準備が進められています。

＊写真の出典はすべてJAXA

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