宇宙庭 space garden -5 | << previous |
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5.今後の研究について |
「きぼう」内で、「宇宙庭」は可能か?という問いに対し、ある程度の見通しが立ったというところでこの共同研究は終了する。今後、このプロジェクトが現実化される機会があるとすれば、期間、場所など、より具体的な条件に向けて、精度の高い実験が行われ、実証される必要がある。 こうした植物の生育条件についての科学的な実証と同時に、一方で、「庭とは何か?」という言葉をキーワードとして、過去から人類がさまざまに関わってきた文化的営為についての、宇宙の視点からの読み直しと理論的な構築も必要である。たとえば、現実にはたとえ小さなスケールのものであったとしても、それが単なる鉢植えとして終わらず「庭」として成立するために、「見立て」という言葉に代表されるような、日本人の得意とする、スケール感の伸縮自在な視点が不可欠である。 さまざまに文化的背景の異なる人々が活動するISSの空間で機能するには、こうした個別の文化の共通言語化という研究が必要であろう。 |
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