宇宙庭 space garden -4 | << previous | next >> |
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4.モデル制作・提案発表 |
予備実験および調査研究の結果を踏まえ、実物大モデルの制作をおこない、2003年12月20日の研究報告会開催時に、大学会館ホールの中空に展示することにより提案発表することとした。 「宇宙庭」の形態を考案するにあたり重要なのは、地上での庭の観賞体験のありかたと、「きぼう」内での、庭、観者である宇宙飛行士、双方が浮遊しているという状況下での観賞の違いを際立たせることである。 すなわち、観者の視線の位置する次元が複層に存在する状況が、スケール感の伸縮自在性を引き出し、結果、「見立て」としての庭の効果が期待できるということである。 今回の発表では「宇宙庭」を、外からは鉢植えのように観賞できると同時に、ひとたび内側に入れば、庭を散策するかのような感覚になる視線も持つように、ドーナツ状の形状で発表することとした。また、視線をとどめ、景色を作ると同時に、空間の分節化をはかるため、植物だけでなく石も数個配置することとした。 以下はモデル制作、提案発表への手順である。 |
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(1)太さ12mmのステンレスのパイプでできた直径1100mmのリングを躯体とし、そこに自然石を取り付け、麻の繊維を硬く巻きつける。 | ||
(2)培地であるピートモスとミズゴケを水とともによく混ぜ、麻の繊維の上からつける。 | ||
(3)植物(ミリオンバンブー、テーブルヤシ、ナンテン、アジアンタム、フィットニア、シルクジャスミン)を植え込み、麻紐で培地とともに縛りつけ、最後に表面にハイゴケを巻きつけ仕上げる。 | ||
(4)展示は、浮遊している状況に近い感覚が得られるよう、たっぷりとした空間に、天井から3本の細いワイヤーで吊り下げた。 | ||
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