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代表研究者 | : | 清水強(福島県立医科大学) |
共同研究者 | : | 山崎将生他 計12名 |
実験装置 | : | 小動物実験装置(NASA) |
<実験の概要>
ヒトや哺乳動物の血液循環を調節する機構には血圧反射という仕組みがあります。これは血圧を安定させるのに重要な役割を持っており、血圧が上がると動脈の壁の中にある圧受容体という自律神経の終末で出来ている“血圧センサー”が血圧上昇を血管の壁のひずみとしてとらえて、その情報を電気信号に変えて脳へ伝え、脳の基部にある心臓血管運動中枢といわれる神経細胞群と脊髄や脳の基部から出る自律神経とが心臓と血管に作用して血圧を元に戻すというものです。大動脈神経はこうした血圧の情報を脳へ運ぶ自律神経のひとつですが、生まれた後もある時期まで発達し続けることが本代表研究者らの研究によってわかっています。
本研究では、発育期のラットを用い、微小重力環境が血圧反射機構の発達に影響を及ぼすかどうかを知るため、大動脈神経を中心に中枢神経や心臓血管等の宇宙における発育状況を詳しく調べます。すなわち、生後8日齢の仔ラットを母ラットと共に17
日間宇宙で育てて地上へ帰還させ、その直後と30日後に電気生理学的手法と電子顕微鏡による解剖組織学的手法等によって解析します。この研究には福島県立医科大学の研究者の他に東京家政学院大学短期大学と日本歯科大学の研究者も参加しています。
<期待される成果>
本研究は循環調節機構の宇宙環境への適応や宇宙滞在によって引き起こされる循環器系の失調の機序についての新たな知見を得るとともに、搭乗員の帰還後の循環器系診断や循環器系失調への対策のために必要な基礎データを得ることが期待されています。
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Last Updated : 1998. 3.27
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