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コロンビア号事故調査NASA記者会見状況 2月7日(仮訳)

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NASAショーン・オキーフ長官NASAロン・ディトモア プログラムマネージャ

2003年2月7日午前6時57分(日本時間) ジョンソン宇宙センター(JSC)

NASAショーン・オキーフ長官

マスコミのみなさんへ、宇宙飛行士の遺体のパークスデール基地からの搬送に関して、家族への配慮等感謝する。元宇宙飛行士Fred Gregory(NASA副長官)が搬送の監督にあたった。

この数日間は、他の要因の可能性を調査する機会だった。月曜日の夕方には、大統領に面会し状況を説明するとともに、上下両院の委員会議長、ランキングメンバー等に状況説明を行った。昨日も、議会メンバーに対して、事故現場の環境、証拠、事実、タイムライン等のアップデートした状況を説明し、我々にとっても非常に役に立った。今後もマスコミ同様、大統領や議員に情報をアップデートをしていくつもりである。

国際パートナに対してだが、本日、多くの国の宇宙機関の長(Head of Agencies)がワシントンを来訪し、追悼式に参加された。その直後、彼らにお会いし経緯を説明した。
また、Fred Gregory副長官より、午後、2月1日以降の経過、調査体制、方法等について説明を行った。ISS計画の国際パートナーや外交上の関係者も含まれている。宇宙飛行士とその家族に対する哀悼の意が表されたともに、我々の進めている調査、原因の究明、是正処置、今後の安全な飛行の再開等のこれからの方向性について、国際パートナからのサポートが表明された。

また、本日、NASA Advisory Council(NAC)のメンバーに、事故調査の詳細な状況について説明した。今後、3月にNAC会合が予定されており、議会、メディア同様、継続して情報を入力することにしている。

Columbia Accident Investigation Board(CAIB)については、"contingency plan"に従って、2/1の事故当日に発足しメンバーが発表された。委員長となったAdmiral Hal Gehmanとは、事故の7時間後の2月1日(土)5pm(EST〉に最初の会議を開催し、何が起こったのか、今後どのように事故調査を進めていくのかについて話をした。

続いて、2月2日午後には、全ての委員とFred Gregory副長官は、Barksdale空軍基地に行き、現場での状況確認を始めた。
現在、Admiral Gehman委員長はJSCに移った。明日、彼と会い、これからの対策、どう結論を見いだすかについてミーティングを行う。

我々の目的は、委員会と協力し、事故のイベントを理解し、原因を究明し、できる限り早くnormal operationに安全に戻れるようにすることである。故障解析の木〈FTA)を作り、その中で全ての事実との関連付けを行う。時間がたつにつれデータの有効性が失われるため、JSCにて、全ての要因、データが有効なうちに調査を行う。重ねて言うが、我々のアプローチは、証拠、事実を見つけ、イベントを理解し、問題点をfixし、これを解明し、安全なフライトを再開することである。

Columbia Accident investigation board(CAIB)は、唯一、判断をするボードである。ボードの、独立性(independence)、修正(modification)、解明(clarification)が確保されるよう、チャータを精査することに同意している。変更については、出来次第発表する。我々は、独立性を犯す何ごともうち消すことを保証する。
委員長の判断で、新しい意見や見解をボードに反映するためにボードに新しくメンバーが加わることもあり得る。

boardが発見したことをもとに、やっていこうと思う。結論を出すのは彼らだけ。私達が提供する情報は、事実や数字以外は単なる意見や方向として考えてほしい。今後も、NASAファミリーのメンバーはあらゆる可能性を排除しないで調査を進める。また、外部の人々にも情報提供を望む。しかし結論を出す権限を持つのはあくまでも 2月1日にcontingency planのもとに発足されたBoardである。そこのところ 〈役割分担)をはっきりさせたいので、よろしくお願いしたい。このアプローチこそがチャレンジャー事件で得た若い経験の遺産である。

最後に、議員のリーダーシップに大いに助けられたことに触れたい。根底にある真実に至るために事実と証拠を正しいタイミングで公開し、問題解決をして安全なオペレーションに戻るためのアドバイスをくれた。

McCain委員長(上院議員)とBoehlert下院科学委員長(Chair of Science Committee in the House)は、水曜の午前9:30にジョイントの公聴会を開くことに合意した。私も出席する。公聴会を召集する準備ができ次第、そこでこの活動を進めている方法について全てのメンバーの質問に答えるつもり。我々にとって、原因究明以外に大切なことはない。勇敢だった遺族のためにもそうするつもりだ。

コロンビアクルーの家族たちへのサポートには、非常に感謝している。
この誠意に対して、宇宙への旅の安全性を強化するべく、政府は事故の原因解明を最優先することが重要だ。
これから、ジョンソンスペースセンターとロン・デイトモアのアップデート記者会見がある。

NASAロン・ディトモア プログラムマネージャ

事故発生から5日間集中的に捜査が行われた。本日から新たなPhaseを迎える。
Admiral GehmanをリーダとしたCAIB(Columbia Accident Investigation Board)のメンバーがJSCに到着し、NASAより調査報告を行った。
CAIBに調査の主導権を委任し、JSCは全面的に協力をする。なお、記者会見は従来通りに行うこととする。
デブリの回収は悪天候で難航しているが、政府や州、市民の協力で破片の回収は続き、1000以上の破片が回収されBarksdale空軍基地に集められている。
捜査は全ての要因と可能性について検討し、解析を行っていく。

重要な最初のステップとしてFault Tree Analysis(FTA)を作成し、原因を一つ一つ突き止め、事故に繋がる可能性を見極め、事故解明の鍵を探し当てる。昨日も申し上げたが、断熱材片の落下が原因とは思えない。しかし、可能性があれば、それに関しても、徹底的に調査及び解析を行う。タイルに対する断熱材のインパクトの実験をおこなう計画である。
例え、それが原因と考えにくいものでも、可能性があればFault Tree Analysis(FTA)の中でありとあらゆる可能性を除去していくためである。FTA上の数千のblockとblanchが対象となる。
私はAdmiral Gehmanを歓迎する。我々は彼らの専門的知識が必要であり、より密接に作業にあたって行く。



NASA news conference (45分23秒 QuickTimeファイル)
http://qs240.pair.com/sfnvideo/sts107/030206jscbriefing_qt.html

 

最終更新日:2003年 2月 7日

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