研究者になったきっかけは?
「大学に入学した当時は、職業として研究するってことの意味がよくわかりませんでした。
学部4年の時に研究室に入って、先輩が夜中の11時、12時まで残っているって聞いて、この人はそんな時間まで一体何をしているんだろうって、不思議に思いましたね。
でも、実際にやってみると、これが自分の性格にぴったりでした。
自分で考えて、新しいことを見つけて、やってみた結果をみんなで議論する。
今まで経験したことのない、とても自由な雰囲気だったんです。
自分のやりたいことを思う存分できるっていうのは、たぶんいちばん幸せなことで、研究者っていうのは、そういう非常に恵まれた仕事だと思います。
元来、型にはまりきらない性格なので、真っ当な職業だったら務まらなかっただけかもしれませんけどね(笑)」
好きな言葉は?
「『継続は力なり』ですね。
ちょっと飽きっぽいところがあるので、ここで諦めちゃいけない、何が何でもやり通すんだ、という自分への戒めをこめて(笑)、好きな言葉にしています」
研究以外にご趣味は?
「学生時代にサッカーをやっていたので、サッカー観戦はもちろん、お遊び程度でプレイするのも好きです。
今はなかなか時間が取れませんが、前はよく留学生と一緒に遊んでましたね。
横浜国大は留学生がかなり多いんですが、韓国、ベトナム、マレーシアといったアジア系の学生は、みんなサッカーが好きなんですよ。
土曜とかは、大学の小さなサッカーグラウンドに誰からともなく集まって、国別にチームを組んでやっているんで、私もよく入れてもらっていました。
後からわかったんですが、そのうちの何人かは私が担当する学科の学生だったりして。
彼らが私の講義に出ていたりすると、ちょっと気恥ずかしいですけど(笑)」
最後に、実験前の心境を聞かせていただけますか?
「昨年10月まで実験をしていたので、MEIS-1の前に感じていたような不安感というのはほとんどありませんね。
まあ、想定外の支障が起こる可能性も否定できないので、一抹の不安は残りますが。
MEIS-1で十分な経験も積んだし、いい結果が得られることもわかっているので、あとは自信をもって取り組むだけだな、と。
たぶん、MEISのチーム全員がそう感じているんじゃないでしょうか。
ただ、油断していると、思ってもいない落とし穴にはまることもありますから、そのへんは気を引き締めてかからなければ、と思っています」
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