実験期間は約二日間です。
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まず、乾燥したキュウリの種を、スポンジ状の支持体にさした状態で、容器に入れて打ち上げます。
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宇宙でこの支持体に水を注ぐことで実験が始まります。
最初は根の伸びる方向をそろえるために、回転するローター上の重力がある環境で成長させます。
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18時間後に、飽和食塩水を含んだ濾紙を容器中の種と反対側に貼り付けます。
すると、食塩水は周りの水分をどんどん吸い込んでいきます。
この吸湿性によって、水を含んだ支持体と食塩水の間に湿度勾配ができます。
もし食塩水を含んだ濾紙を貼らなけれぱ、水分が一様に容器内に広がってしまい、どこも水分が高い状態になってしまい、湿度勾配ができません。
根は、湿度勾配を感じて水の多い方向に伸びるので、湿度勾配のないところでは、水分と根の伸び方の関係をつかむことができません(図1)。
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食塩水を含ませた濾紙を貼ってから4時間後と23時間後に根のサンプルをとって、その状態を保つように処理をして冷蔵保存します。
また、実験中、画像の撮影も行います。
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図1 実験容器を横から見た図
キュウリの種をスポンジにさし、水を与えて発芽させる。
容器の反対側の濾紙に食塩水を含ませると、スポンジから
蒸発した水分が食塩水の方に吸い込まれ、湿度の勾配ができる。
この勾配の中で根がどの方向に伸びるかを調べる。
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