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スペシャルインタビュー vol.3


研究をしていると鳥肌が立つような瞬間が確かにある。 それを知ってしまったら、もう研究はやめられない。 「きぼう」の後も新たな挑戦が続く。

好きな食べ物は?

「雑食なので基本的に何でも食べますけど(笑)。 甘いもの、アイスクリームとか、特に和菓子系は大好きですねえ。 あと、実験の前にはコーヒーを飲んで気を引き締めています」

座右の銘は?

「座右の銘というか、旧約聖書の一節に好きな言葉はあるんですが、う〜ん、ちょっとよく思い出せない(笑)。 確か、人生は野の花のようなもので、風が吹けばなくなってしまって、あとは誰も知らない、というような句だったと思うんですが(注)。 できれば、最期に笑って去っていけるような人生が送れたらいいなあと思っています」

注:『詩篇』第103篇
人は、その齢(よわい)は草のごとく、その栄えは野の花にひとしい。 風がその上を過ぎると、失せて跡もなく、その場所を聞いても、もはや誰も知らない

愛読書は?

「え〜っと、いい質問ですね。 たくさんありすぎて答えられません(笑)。 これでも中学生の頃から文学好きだったんですよ、今はたまにしか読めませんが。 ここではせっかく結晶成長の話をしていますから、あえて一つ挙げるとすれば、黒田登志雄先生の『結晶は生きている』がお勧めです。 わかりやすくて、しかも内容が深い。 噛めば噛むほど味わいがあります。 私が読んだのは大学1、2年の時でしたが、この本があったからこそ、結晶成長の道に進もうと思うようになったのは事実です」

好きな場所は?

「う〜ん、博物館や美術館、そしてお寺ですかね。 ひっそりとした独特の空間で、日常とは別の時間が過ぎていく。 静かに歩いて、時々立ち止まって、その時代の人々の生き様に想いをめぐらせたりします。 時空を超えて、会ったこともない人々の人生の一端に触れているような気持ちになれます。 時にはゆっくり自分を見つめ直すことも必要ですよね。 私にとって、そのような空間は自分を日々の生活から切り離し、また戻していくものなんです」

研究でやりがいを感じるのはどんな時ですか?

「実験中はスイッチがオンになるというか、かなりテンションが高い状態で時間を忘れます。 若い頃は、時間を忘れて家に帰るのも忘れましたね(笑)。 家族には申し訳なかったと思っていますし、そのぶん最近はちゃんと家に帰ってます。 あの〜、正確に言うと、その日のうちに帰ってます(笑) あとは、研究をしているとたまに鳥肌が立つような瞬間っていうのが確かにありますね。 ささやかなことであっても誰も知らない新しい発見をしたとか、実験結果が自分の推論通りになったとか。 それらに出会いたいと思うからこそ、きぼう実験の準備をやってこられたんでしょうね、きっと。 家族にはまた迷惑をかけるけど、これからも新たな挑戦をしつづけるつもりです。 研究にゴールはありませんからね」



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