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2007年6月12日(火) 午後9時00分(米国中部夏時間)
2007年6月13日(水) 午前11時00分(日本時間)
本日、国際宇宙ステーション(ISS)では、およそ8世帯分の電力を発電・供給できる、新しい1対の太陽電池パドル(Solar Array Wing: SAW)が展開され、起動されました。供給電力が増大することで、今年末と来年初めに欧州と日本の実験棟がISSに結合する準備が進みます。
今朝、クルーが起床する前に、ISSの飛行管制官は、新しく設置したS3/S4トラスに取り付けられているSAWの展開を開始しました。その後、この作業をスペースシャトル「アトランティス号」の宇宙飛行士たちが引き継ぎました。SAWは片側ずつ段階的に、太陽電池に太陽光が当たるよう間を置きながら展開されました。これは、薄いパネル同士が張り付くのを防ぐためです。クルーは、ひとつ目のSAWの展開を米国中部夏時間6月12日午前11時29分(日本時間6月13日午前1時29分)に、ふたつ目の展開を6月12日午後0時58分(同6月13日午前2時58分)に終了しました。SAWは両方ともすでに発電可能になっています。
6月13日午後1時(同6月14日午前3時)頃に、ミッションスペシャリスト(搭乗運用技術者:MS)のパトリック・フォレスターとスティーブン・スワンソンは、ふたりが行う2回の船外活動のうちの1回目を開始する予定です。この船外活動では、直径10フィート(約3メートル)の太陽電池パドル回転機構(Solar Alpha Rotary Joint: SARJ)から固定器具を取り外し、SAWが自由に回転して太陽を追尾できるようにします。6時間にわたる船外活動で、ふたりは、飛行管制官が行うP6トラス右舷側SAWの収納を支援する予定です。これは新しいSAWが回転する空間を確保するために行われる作業です。収納されたSAWとP6トラスは、最終的に別の場所へ移設後、再び展開されISSの発電能力をさらに増大させる予定です。
本日午後、ロシアのナビゲーションコンピュータに問題が発生し、ヒューストンとモスクワの飛行管制官は、軌道上のISSの姿勢を制御しなくてはならなくなりました。姿勢制御には、ロシアモジュールのスラスタ噴射、アトランティス号のスラスタ噴射、あるいはISSのコントロール・モーメント・ジャイロ(Control Moment Gyroscopes: CMG)など、いくつかの手段があります。
問題に対応する間、クルーやISSに危険はなく、6月12日午後8時(同6月13日午前10時)過ぎに、ISSのCMGに姿勢制御は引き継がれました。その後、明日の船外活動に備えて、モービルトランスポータ(台車:MT)を移動させました。
SAWの展開中には、アトランティス号のコンピュータにより姿勢制御を行っていましたが、飛行管制官が姿勢制御をISSのコンピュータに切り替えようとした際にこのナビゲーションコンピュータの不具合が起こりました。飛行管制官は、制御の切替えができなかったため、ISSにあるロシアのコマンド・コントロール(Command and Control: C&C)システムの主コンピュータの再起動が必要になりました。これがきっかけで、クルーや地上管制官に問題を知らせる警報が鳴りました。
一方、ミッションマネージャらは、6月8日(同6月9日)の打上げ時に、角がめくれた耐熱ブランケットの修理について、最善の方法を引き続き検討しています。ミッション・マネージメント・チーム(MMT)は、6月15日に行う3回目の船外活動か、あるいは6月17日に行う4回目の船外活動で実施する耐熱ブランケットの修理について作業の詳細な計画を技術者が策定できるまで、少なくともさらに1日待つことを決めました。
どの修理手法が一番成功の可能性が高いかを調べるため、地上での試験が行われる予定です。
次のSTS-117ステータスレポートは、クルー起床後の6月13日午前(同6月13日午後)、または新規イベントがあれば発行する予定です。
出典:STS-117 MCC Status Report #09(NASA)
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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