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第14次長期滞在クルー
2007年4月20日(金) 午後7時00分(米国中部夏時間)
2007年4月21日(土) 午前9時00分(日本時間)
今週、国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、引継ぎを完了し、科学実験を行い、第14次長期滞在クルーの帰還の準備をしました。
第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリアとフライトエンジニアのミハイル・チューリンは、宇宙旅行者のチャールズ・シモニー氏とともにソユーズ宇宙船(13S)に搭乗し、予定より一日遅れの米国中部夏時間4月21日午前7時30分(日本時間4月21日午後9時30分)に、カザフスタン共和国の中部に着陸する予定です。
当初予定していた着陸地点は、春の雪解けのため、ぬかるんで着陸に利用することができない見通しです。帰還を一日遅らせたことで、より南の着陸地点を利用することができるようになります。
この着陸により、ロペズ-アレグリアとチューリンは215日間の宇宙飛行を終えることになり、米国の宇宙飛行士としては1回の飛行における最長期間を記録することになります。NASA TVではこの帰還の模様を生中継します。4月21日午前0時30分(同4月21日午後2時30分)からハッチ閉鎖の模様を、午前3時45分(同午後5時45分)からISSからの切離し中継を、その後午前6時15分(同午後8時15分)に中継を再開して軌道離脱噴射と着陸の模様を放送する予定です。
クルーは4月21日午後(同4月22日午前)にロペズ-アレグリアから第15次長期滞在クルーのコマンダーであるフョードル・ユールチキンへISSの指揮権を移譲する式典を行い、ユールチキンとフライトエンジニアのオレッグ・コトフ、サニータ・ウィリアムズが正式にISSの長期滞在クルーとして運用を引き継ぎました。昨年12月から第14次長期滞在クルーとしてISSに滞在しているウィリアムズは、第15次長期滞在期間の前半、経験あるフライトエンジニアとしてISSに留まります。
4月16日、ウィリアムズは宇宙でマラソンに参加した初めての人物となりました。マラソンランナーとしても一流のウィリアムズはボストン・マラソンに正式に参加し、26.2マイル(42.195km)のレースを、ISSの「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)内にあるトレッドミルを使って走りましたが、この間に地球を2周以上しました。ウィリアムズは、何万人もの地上のランナーたちと同時に走り、4時間23分10秒の公式記録で完走しました。
ロシアの専門家たちは、ロシアの凝縮水供給ユニット(Condensate Feed Unit: CFU)を修理する準備をしています。このユニットは、米国のセグメント内で回収された凝縮水を処理して飲料水に変換します。このユニットが故障した先週末以降、ISSの飲料水は、供給量より消費量の方が多い状態となっています。もしこのユニットの修理ができなかったとしても、5月中旬にプログレス補給船(25P)が水を運んでくるまでに十分な量の水がISSには備蓄されています。
ロペズ-アレグリアは約90分間かけて、彼としては最後となる宇宙飛行士の中枢神経系へ長期間の飛行が与える影響(Anomalous Long Term Effects in Astronauts' Central Nervous System: ALTEA)実験を終えました。この実験は、軌道上の宇宙飛行士が閃光を目撃する現象を調べるものです。この実験では、宇宙飛行士に計器のついたヘルメットをかぶせて、頭を通り抜けていく宇宙放射線の量と脳の活動、そして視覚を計測します。この実験によって、宇宙飛行士がどの程度の宇宙線に曝されているかについて研究者の理解が深まり、将来の長期宇宙飛行に備えた対策の開発に役立つとされています。
ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、国際極年(International Polar Year)と関連させた教育実験(Education Payload Operations: EPO)も行いました。クルーは、地球の写真を撮影しているところや流氷やオーロラを観察している模様をビデオ撮影しました。これらの映像は、今後NASAの教育用ビデオに使用され、世界中の教室に届けられることになっています。
EPOには、科学、数学、技術、工学、地理の基礎的な原理を実証する、カリキュラムに基づく活動が含まれています。この活動は、次世代の探検者となる若者たちに創造的刺激を与えるNASAのミッションを支援するものです。
ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。
次回のISSステータスレポートは4月21日、第14次長期滞在クルーの着陸後、または新規イベントがあれば発行する予定です。
出典:International Space Station Status Report #07-21(NASA)
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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