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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #07-14

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第14次長期滞在クルー
2007年3月16日(金) 午後3時00分(米国中部夏時間)
2007年3月17日(土) 午前5時00分(日本時間)

今週、国際宇宙ステーション(ISS)の第14次長期滞在クルーは、不要品をプログレス補給船(23P)に積み込む作業や、新しい窓の設置、ISSへの次のミッションの準備などに追われました。

新しい窓は、3月14日、「ユニティ」(結合モジュール1)の左舷側のハッチに取り付けられました。この窓には、ハッチの外側のターゲット・マーキングを含むバーシング・カメラ・システムが装備されています。これは、ロボットアームを操作するクルーが新しいISS構成要素の位置合わせと、結合を行う際に役立ちます。今年中に行う予定の、PMA-3(与圧結合アダプタ3)をユニティの地球側ポートへ移設する作業の準備の一環として、この窓の取付けは行われました。この窓は長期滞在クルーが取り付けた窓としては2番目のものです。同様の窓が、第6次長期滞在クルーによってユニティの右舷側のハッチに取り付けられています。(訳注:PMA-3は現在、ユニティの左舷側ハッチに取り付けられています。)

これに加え、コマンダーのマイケル・ロペズ-アレグリアとフライトエンジニアのサニータ・ウィリアムズは、折りたたみ可能な水容器を並べてできた「壁」を一時的に移動し、PMA-3へのアクセスを確保し、ISSの一部のコンピュータ・ケーブルへのアクセスが出来るようにしたうえで、新しく改良されたケーブルを取り付けました。

ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、PMA-3内に収納されていた物品のうち、今年中に行うロボットアームによるPMA-3の移設に備えてひもで固定されていた予備のマスト伸展機構(Bearing Motor and Roll Ring Module: BMRRM)を除くすべての物品を運び出しました。BMRRMは、発電のために太陽電池パドル(Solar Array Wings: SAW)を太陽方向へ回転させるために使われています。その他の作業としては、4月9日にソユーズTMA-10宇宙船(14S)に搭乗して到着する予定の第15次長期滞在クルーと米国人宇宙旅行者のチャールズ・シモニー氏の受入れ準備も行いました。3月15日には、プログレス補給船(23P)のスラスタを12分32秒間にわたって噴射し、ISSの高度をソユーズ宇宙船(14S)のランデブとドッキングに適した高度まで上昇させました。この噴射により、第14次長期滞在クルーとシモニー氏が搭乗して帰還するソユーズTMA-9宇宙船(13S)の着陸にも適した軌道となりました。

また、「ザーリャ」(基本機能モジュール)の地球側ポートにドッキングしているソユーズTMA-9宇宙船(13S)を、3月29日に「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の後方ポートへ移動させる準備も行われました。ソユーズ宇宙船(13S)が移動すると、次の長期滞在クルーは第15次長期滞在開始に向けて最終到着地となるザーリャに直接向かうことが出来るようになります。

また、クルーは、3月27日に予定されるISSの巨大なゴミ箱の役割も果たすプログレス補給船(23P)の分離と投棄の準備を行いました。さらにウィリアムズはSTS-117ミッションに備えて、スペースシャトル「アトランティス号」のランデブ・ピッチ・マヌーバ(Rendezvous Pitch Maneuver: RPM)中に行う写真撮影の訓練を行いました。ウィリアムズを含む第15次長期滞在クルーは、アトランティス号がISSの600フィート(約183m)下で機首部を先にしてゆっくりと360度縦回転を行う間に、アトランティス号の耐熱シールドの写真を撮影します。今週、フライトエンジニアのミハイル・チューリンは、地表の撮影を行うロシアのUragan実験の一環として地球の写真観測を完了し、別の実験のためにISS内の放射線レベルを計測しました。チューリンは宇宙線や背景放射を計測する3種類の異なった実験装置のデータを記録しています。

来週、ロペズ-アレグリアとウィリアムズは、ISSの新しい統合コンピュータネットワークを設置するために必要な作業を行う予定です。この新しいシステムを設置することにより、ISSの既存のローカルエリアネットワーク(LAN)の10倍の速度が得られます。この新しいシステムは、有線および無線によるEthernet接続を利用するため、米国のセグメントからロシアのセグメントへ配線を引く必要がなくなります。このLANの導入は、当初、第15次長期滞在クルーにより行われる予定でした。しかしSTS-117ミッションの打上げが延期になったため、マネージャ達は第15次長期滞在クルーの時間を節約するために、LANに関連する作業を前倒しして、第14次長期滞在クルーに実施させることにしました。ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2007/iss07-14.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2007年3月20日

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