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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-47

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第14次長期滞在クルー
2006年10月26日(木) 午後4時30分(米国中部夏時間)
2006年10月27日(金) 午前6時30分(日本時間)

10月26日、ロシアの無人補給船が「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の後方ドッキングポートにドッキングし、新たな補給品が国際宇宙ステーション(ISS)に到着しました。

第14次長期滞在クルーのために約2.3トンの食糧、推進剤や補給品を積んだプログレス補給船(23P)は、米国中部夏時間2006年10月26日午前9時29分(日本時間2006年10月26日午後11時29分)に、ズヴェズダに自動ドッキングしました。この時、プログレス補給船(23P)とISSは、イタリア上空220マイル(約354km)を飛行中でした。このISSを訪問した23番目のプログレス補給船(23P)は、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から、10月23日に打ち上げられました。

初期的なドッキングの後、プログレス補給船(23P)の最終的なラッチによる結合は、ロシアの飛行管制官がプログレス補給船(23P)のアンテナが干渉する可能性を検証している間、約3時間半にわたって延期されました。ドッキング時に、プログレスのKurs自動ドッキングシステムのアンテナが、命令通りに格納されたことを飛行管制官は確認できませんでした。もしこのアンテナが伸びたままであった場合、補給船がISSに完全にラッチ結合する際に妨げとなる可能性がありました。

モスクワのミッションコントロールセンターは、データの確認を終えた後に、プログレス補給船(23P)を確実にドッキングポートに引き込み、固定用のフックとラッチを結合させるため、プログレス補給船(23P)のドッキング用プローブをゆっくりと引き込むコマンドを送信しました。プログレス補給船(23P)のラッチは、10月26日午後1時(同10月27日午前3時)頃に結合されました。飛行管制官は、10月27日にプログレス補給船(23P)の別のラッチを結合させるコマンドを送ることにしています。これにより、ロシアの地上局の上空で、正常な手順でドッキングを完了させることができます。

初期的なドッキングから最終的なラッチによる結合までの間、軽くドッキングしただけのプログレス補給船(23P)が外れたりしないよう、ISSの姿勢制御は停止され、ISSはドリフト状態(姿勢制御をしないで飛行している状態)にされました。ISSがドリフト状態となったことで、太陽電池の発生電力量が低下しました。クルーは消費電力を節約するため、規定の手順に沿って重要度の低い機器の電源を切りました。ラッチによる結合が終了するとすぐにISSの姿勢制御が再開され、発生電力量も回復しました。

10月26日は作業時間が長くなったため、第14次長期滞在クルーのコマンダーであるマイケル・ロペズ-アレグリアとフライトエンジニアのミハイル・チューリンとトーマス・ライターがプログレス補給船(23P)とISS間のハッチを開けるのは10月27日になる予定です。プログレス補給船(23P)で運ばれた補給品は、食糧、推進剤、酸素、空気、衣料品、実験機材、予備部品と、クルーの家族から送られた個人宛の品物などです。ISSには新しく到着したプログレス補給船(23P)の他に、今年6月に「ピアース」(ロシアのドッキング室)に到着したプログレス補給船(22P)がドッキングしています。古いプログレス補給船(22P)は来年1月中旬までドッキングしたままの予定です。それまでの間、プログレス補給船(22P)には不要品が積み込まれ、残っている酸素は必要に応じてISS内に供給されます。

プログレス補給船(23P)には、ロシアのスラスタ噴射用の推進剤が1,918ポンド(約870kg)、酸素が110ポンド(約50kg)、予備部品、実験用機材、エレクトロン(酸素発生装置)の部品を含む生命維持装置の構成品などが2,800ポンド(約1,270kg)近く積まれています。エレクトロンは先月から正常に動作しておらず、チューリンが来週までに修理作業を再開する予定です。

技術者は、ISSのSバンド通信システムからのデータの確認を続けています。先週後半に音声とコマンドの送信に使用されている2つの冗長チャンネルの内の片方にドロップアウト(通信の抜け落ち)が発生したためです。先週末に、Sバンドシステムの系統1からデータを収集した後、送信機は10月25日に再起動されましたが、この通信に関する問題は再発しました。

現在、音声とコマンドの送信にはSバンド通信システムの系統2を用いており、ISSの活動には支障はありません。飛行管制官は、今後予定されているスペースシャトル「ディスカバリー号」によるSTS-116ミッション時の手順を調整する必要があるかどうかを決定するため、問題を解析中です。

他の活動としては、クルーはISSのモジュール内での騒音レベルの測定と、ISSのロシアセグメントでケーブルの取付けを行いました。また、ISSの日常的なメンテナンス作業を行い、24日にはカリフォルニア州のオレンジ・カウンティ・レジスター紙の記者からのインタビューにも応えました。ライターは1週間を通して欧州宇宙機関(ESA)の植物培養実験を継続して行い、ロペズ-アレグリアは睡眠実験のための記録を取得しました。

クルーは2週間後に、11月22日に予定されている船外活動の準備を始める予定です。この船外活動では、チューリンとロペズ-アレグリアがロシア製のオーラン宇宙服を着用し、ピアースからISS外に出て、ズヴェズダの外壁に設置されている実験装置数個を交換・回収する予定です。またチューリンは、ロシアの商業活動の一環として、ピアースのブラケットからゴルフボールを打つことも予定しています。次回のISSステータスレポートは、11月3日または新規イベントがあれば発行する予定です。ISSクルーの活動状況、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-47.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2006年10月27日


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