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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-10

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第12次長期滞在クルー
2006年3月10日(金) 午後1時00分(米国中部標準時間)
2006年3月11日(土) 午前4時00分(日本時間)

国際宇宙ステーション(ISS)のクルーの1週間は、ロボットアームの運用から始まり、来年打上げ予定の欧州の新しい補給機の到着に備えてドッキング通信試験を行いました。

第12次長期滞在クルーのコマンダーであるウイリアム・マッカーサーとフライトエンジニアのバレリー・トカレフは、船内の空気の組成を計測する質量分析器を修理し、無重量状態での下半身の筋肉と、関節、骨に対する影響についての科学実験も完了しました。

ヒューストンのミッションコントロールセンターでは、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)を初めてISSの通常運用の一環として、地上からの遠隔操作で動かしました。従来のカナダアーム2の遠隔操作は、この能力を確認する試験目的としてのみ行なわれていました。しかし今週、管制官は、ISS外部の装置のいくつかを点検するためにこのロボットアームを使用しました。

3月9日と10日に、カナダアーム2のテレビカメラを使って、モービルトランスポータ(台車:MT)の2基の統合アンビリカルアセンブリ(integrated umbilical assembly)機構のうちの1基を検査しました。2005年12月に、この機構の1基が誤作動を起こして、1本のケーブルが切断されました。また彼らは、デスティニー(米国実験棟)の二酸化炭素を船外に捨てるための排気口が汚れていないかを検査しました。初期的な報告によれば、排気口はきれいな状態でした。マッカーサーは、3月8日にこのロボットアームの習熟訓練を行っていました。

マッカーサーは、ISS内の空気の組成を計測する装置のうちのひとつであるMCA(Major Constituent Analyzer)の電気コネクタを修理しました。今後予定されている船外活動の新しい準備手順の試験に必要とされていました。この修理が成功したため、マネージャたちは現在、船外活動の準備のための“キャンプ生活(campout)”試験を4月の初旬に行う予定にしています。現在の長期滞在クルーから第13次長期滞在クルーへの交代時に、この試験を行うことになりそうです。

マッカーサーは今週、特別な測定機器が取り付けられたサイクリング用タイツを着用し、FOOT実験(Foot/Ground Reaction Forces During Spaceflight)の最後の実験を行ないました。この実験は、地球と宇宙での脚の使い方の違いを調べるものです。今週行なわれた測定で、第6次長期滞在クルーから始まったこの実験は完了しました。集められたデータは、長期宇宙ミッション中の骨量の減少の理解に役立ち、この悪影響への対処法の開発に一役買うかも知れません。

トカレフは、欧州補給機(Automated Transfer Vehicle: ATV)用の自動ドッキングシステムに関係した試験を行いました。欧州宇宙機関(ESA)のこの無人の補給機は、ロシアのプログレス補給船の2倍の搭載量を持っています。今週の試験は、スペインのマドリッドに近いカナリア諸島に設置された地上局に向けて、ISSからドッキング用の無線信号を発信するというものでした。また、今週マッカーサーは、教育用デモンストレーションとして、ISSでの睡眠と、一般的な朝の日課に関するビデオ撮影を行ないました。クルーは、ISSからの短時間の旅の準備をまもなく始める予定です。クルーは、ソユーズ宇宙船を、「ザーリャ」(基本機能モジュール)の地球側のドッキングポートから、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の後方側に移動する予定です。この飛行は3月20日に約30分間かけて行なわれる予定で、4月1日に次の長期滞在クルーを乗せて到着する予定のソユーズ宇宙船(12S)が、ザーリャのドッキングポートを使えるようにするために行なわれます。

各地域でのISSの可視状況などISSの詳しい情報についてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

NASAとNASAのプログラムについては、http://www.nasa.gov/homeをご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、3月17日または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-10.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2006年3月13日

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