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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #06-09

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第12次長期滞在クルー
2006年3月3日(金) 午後1時00分(米国中部標準時間)
2006年3月4日(土) 午前4時00分(日本時間)

半年間の滞在期間も大詰めを迎え、国際宇宙ステーション(ISS)のコマンダーであるウイリアム・マッカーサーとフライトエンジニアのバレリー・トカレフは、3日に、ISSにドッキングしていた2機のロシアの補給船のうちの1機の分離を見守りました。

不要品を詰め込んだプログレス補給船(19P)は、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)から米国東部標準時間3月3日午前5時6分(日本時間3月3日午後7時6分)に分離されました。ロシアの飛行管制官は、3時間後に、プログレス補給船(19P)のエンジンを噴射することで、大気圏に再突入させて太平洋上に投棄する経路に投入する命令を出しました。プログレス補給船(19P)は2005年9月からISSにドッキングしていました。

2005年12月にISSに到着したプログレス補給船(20P)は、「ピアース」(ロシアのドッキング室)にドッキングしたままになっています。

また、今週マッカーサーは、「デスティニー」(米国実験棟)の微量汚染物質制御装置(trace contaminant control system)を交換しました。この装置は、ISS内の空気を浄化するものです。過去数ヶ月間、この装置の性能は低下していましたが、現在は正常に作動しています。

マッカーサーは3月6日に、デスティニーのMCA(Major Constituent Analyzer)の配線を再接続し、起動する予定です。この装置はISS内の空気の組成を計測する質量分析器です。2週間前に起動しようとして失敗していましたが、その原因は電気コネクタのピンが損傷したか、曲がったためと考えられています。

この装置が起動されれば、能率化された船外活動の準備手順を試験するために「クエスト」(エアロック)内で行われる、クルーの“キャンプ生活(campout)”の計画を再開することができるようになります。この新しい手順により、船外活動を行う宇宙飛行士の減圧症を防ぐために、体内から窒素を追い出す時間を短縮することができるようになります。この試験では、クルーは減圧したクエストの中で一晩を過ごします。これにより、船外活動の前に純粋酸素を吸入する時間を短縮します。

このキャンプ生活の技術は、今年行われる予定のSTS-115ミッション中の船外活動で初めて使用されます。MCAの起動に成功すれば、このキャンプアウト試験は3月23日頃に行われる予定です。

マッカーサーは、次回スペースシャトルミッションの到着に向けた準備を継続しました。スペースシャトル「ディスカバリー号」によるSTS-121ミッションの打上げは、5月10日以降に予定されています。今週、マッカーサーは、不要品を、ディスカバリー号で地球に帰還という印の付けられたラックに詰めました。

マッカーサーとトカレフは、まもなくISSからの短い旅の準備を始める予定です。マネージャたちは、ソユーズTMA-7宇宙船(11S)を、現在ドッキングしている「ザーリャ」(基本機能モジュール)の地球側ドッキングポートからズヴェズダの後方にあるドッキングポートへ3月20日に移動するという暫定スケジュールに合意しました。マッカーサーとトカレフはザーリャから分離し、37分間の飛行を行い、ズヴェズダに再ドッキングをする予定です。この移動は、4月1日に次の第13次長期滞在クルーを運んで来るソユーズ宇宙船のために、ザーリャのドッキングポートを空けるために行われます。

第13次長期滞在クルーのコマンダーは、パベル・ビノグラドフで、フライトエンジニアはジェフリー・ウィリアムズです。ブラジル人宇宙飛行士のマルコス・ポンテスは、長期滞在クルーのふたりに同行してISSを訪れ、短期間滞在した後、1週間後にマッカーサーとトカレフとともに地球に帰還する予定です。

来週、マッカーサーは、ロボットアームの操作技術を復習し、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)の技術試験を行う予定です。ヒューストンの飛行管制官たちもカナダアーム2を遠隔操作する予定です。彼らは、カナダアーム2を操作することにより、モービルトランスポータ(MT)の2基の統合アンビリカルアセンブリ(integrated umbilical assembly)機構のうちの1基を検査します。2005年12月16日にこの装置の切断機構が誤作動を起こし、MTの2本のアンビリカルのうちの1本を切断しました。この装置はディスカバリー号のミッション中に3回の実施を予定している船外活動の2回目に交換される予定です。また、管制官たちはアームを利用してデスティニーの二酸化炭素除去装置の排気ポートの点検も行なう予定です。

各地域でのISSの可視状況などISSの詳しい情報についてはhttp://www.nasa.gov/stationをご覧ください。

NASAとNASAのプログラムについては、http://www.nasa.gov/homeをご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、3月10日または新規イベントがあれば発行する予定です。

出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2006/iss06-9.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2006年3月6日

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