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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #05-13
第10次長期滞在クルー 今週、国際宇宙ステーション(ISS)のクルーは、プログレス補給船(17P)の荷下ろしと「クエスト」(エアロック)の故障した部品をプログレス補給船(17P)で運ばれてきた部品と交換するための準備を行いました。 プログレス補給船(17P)は先週、160日分の食料、ロシアの環境制御システムとトイレの予備部品、スペースシャトル「ディスカバリー号」がISSに接近する際にスペースシャトルの底面を撮影するためのカメラ、クエストの熱交換器の交換品を搭載してISSに到着しました。熱交換器の交換作業は来週いっぱいかけて行う予定です。この作業は、米国の宇宙服とクエストを使った船外活動再開への第一歩となります。熱交換器は、米国の宇宙服がエアロックに接続されているときに、宇宙服を冷却するためのものです。 第10次長期滞在クルー(コマンダーでNASAのサイエンスオフィサーのリロイ・チャオとフライトエンジニアのサリザン・シャリポフ)は、定期的なメンテナンス作業と検査も行いました。そのひとつとして、騒音レベルを記録する騒音測定装置を様々な場所へ設置しました。この作業は、ISS長期滞在クルーの6ヶ月の滞在期間に2度行われることになっています。 チャオとシャリポフによる2度目の船外活動が3月28日早朝に予定されています。船外活動の準備として、チャオは、「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)に取り付けられたカメラが船外活動の作業範囲を最大限撮影できるように、カナダアーム2を動かしました。また、カナダアーム2のカメラで船外活動を行う場所を観察しました。 今週、シャリポフは放射線計測実験の準備をしました。また、石油の微生物分解物質を効率的に生産する微生物について研究する実験を行いました。チャオとシャリポフは発展型超音波診断(Advanced Diagnostic Ultrasound in Microgravity: ADUM)実験のため、医者と患者の役割を交互に行いました。ADUM実験は、宇宙での超音波観察結果をもとに地上の医者が病状を診断する研究です。 ISSのエレクトロン(酸素発生装置)は先週、繰り返し停止しました。シャリポフは3月12日に数時間かけて、故障の原因究明を行う予定です。この故障によるISSの酸素供給への影響はありません。水から酸素を供給するエレクトロンは、ISSの空気供給源のうちのひとつです。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また地上からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、3月18日または新規イベントがあれば発行する予定です。 出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2005/iss05-13.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2005年3月14日
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