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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #05-01
第10次長期滞在クルー 第10次長期滞在クルーは、生医学実験に着手し、ロシアのプログレス補給船(16P)からの荷下ろし作業、また国際宇宙ステーション(ISS)の酸素生成装置に発生した故障の原因究明を行い、新年を迎えました。 コマンダーでNASAのサイエンスオフィサーのリロイ・チャオとフライトエンジニアのサリザン・シャリポフは、ミッションコントロールからの"Auld Lang Syne"(ほたるの光の原曲)の特別演奏で新年を迎えるとともに、モスクワのロシア宇宙当局者から新年の挨拶を受けました。 クルーは、1月7日にロシア正教のクリスマスを祝いました。週末は、通常のメンテナンス作業だけがいくつか予定されています。 クルーは今週、NEUROCOGと呼ばれる実験など様々な生医学実験を行いました。NEUROCOG実験では、人体のバランス感覚(神経前庭系)が無重量環境にどのように順応するかを研究します。この実験の間、被験者となるクルーはバーチャルリアリティ用のヘッドセットをつけてISS内を移動します。 チャオとシャリポフは、2004年12月26日にアジア南部を襲った地震と津波の犠牲者に追悼の意を表しました。1月7日には、ニューヨーク州スケネクタディのセントラルパーク・ミドルスクール(Central Park Middle School)の生徒と、ISSでのミッションの進み具合について交信しました。 1月1日に、ISSのエレクトロン(酸素生成装置)が停止しました。クルーは今週、エレクトロンを再起動させることに成功しました。エレクトロンは水を水素と酸素に分離する装置で、ISS内の酸素供給源のうちのひとつです。ISS内には他に、約5ヶ月分の予備の酸素があります。 ロシアの専門家からの支援を受けて、今週はじめにクルーは、エレクトロン内の気泡を手動ポンプと電動ポンプを使って取り除こうとしました。気泡がエレクトロン内部のポンプを停止させている原因だと考えられています。原因究明を続ける過程で、クルーは、1月6日にエレクトロンの電解質を予備のものと交換しました。その後、エレクトロンの起動に成功しましたが、その日のうちにポンプが主ポンプからバックアップポンプに切り替えられました。その後、エレクトロンは断続的に稼働しています。 エレクトロンが停止していた1月6日に、プログレス補給船(16P)のタンクから酸素がISSに補充されました。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、1月14日か、もしくは何かイベントがあればその時に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2005年1月11日
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