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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-65
第10次長期滞在クルー 今週、国際宇宙ステーション(ISS)の第10次長期滞在クルーは、6ヶ月のミッションのうち、最初の50日間を終えました。今週の大きなイベントとしては、ソユーズ宇宙船(9S)の移動が行われました。 来年2回予定されている船外活動で「ピアース」(ロシアのドッキング室)を使用できるようにするため、コマンダーのリロイ・チャオとフライトエンジニアのサリザン・シャリポフは、ソユーズ宇宙船(9S)を21分間飛行させて、ピアースから「ザーリャ」(基本機能モジュール)の地球側のドッキングポートに移動させました。ISSを自動運用状態にするための準備作業から、移動後に通常の運用状態に戻すまで、28日午後から29日午後にかけて作業が行われました。 11月30日と12月1日に休日を過ごした後、チャオとシャリポフは、エレクトロン(酸素生成装置)のフィルターカートリッジの再生といった定期メンテナンス作業を行いながら、週の残りを過ごしました。また、ミッションマネージャが次のプログレス補給船(16P)の搭載品目を決定するために、チャオとシャリポフは、ISSにあるコンピュータハードウェアと食料の在庫を確認しました。プログレス補給船(16P)は、ISSに食料や推進剤、衣料や他の補給品を運ぶ予定です。食料の在庫確認を行った結果、ISSには次の補給船到着まで十分な食料があることが確認されました。しかし、ミッションマネージャは、プログレス補給船(16P)に積み込む食料の量を、ISSでの貯蔵量が完全に補充されるように調整しました。 プログレス補給船(16P)では、ISS支援コンピュータネットワーク(Station Support Computer network)の機能を完全な状態に復帰させるため、ラップトップ・コンピュータ3台も運ばれます。今週、クルーがズヴェズダの管制卓での作業中に使用するメッセージ確認用のコンピュータのひとつが故障しました。新しいコンピュータが到着するまで、一時的にシャリポフの寝室のコンピュータを移動して利用しています。 新しいプログレス補給船(16P)は、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地より、12月23日午後4時19分(グリニッジ標準時間12月23日午後10時19分、日本時間12月24日午前7時19分)に打ち上げられ、クリスマスの夜12月25日午後6時5分(グリニッジ標準時間12月26日午前0時5分、日本時間12月26日午前9時5分)にISSに到着する予定です。 チャオとシャリポフは、今後3週間かけて、ISSにある不要品を現在ズヴェズダにドッキングしているプログレス補給船(15P)に積み込みます。プログレス補給船(15P)は、12月22日にISSから分離し、軌道離脱する予定です。 12月2日にシャリポフは、紛失していた米国宇宙服の冷却用ポンプの部品を発見しました。このワッシャー状の部品は、それぞれの宇宙服に合うように特別に作られています。先月、チャオが宇宙服のポンプを修理した際、この部品が見当たりませんでした。この部品は、きれいな状態のまま汚染されないように純酸素環境下で取り付ける予定でした。ジョンソン宇宙センターの船外活動の専門家は、見つかった部品を使うことによる汚染の可能性を考えて、宇宙服の修理にはプログレス補給船(16P)によって運ばれる新しい部品を使用することを決定しました。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の詳細については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、12月10日か、もしくは何かイベントがあればその時に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年12月6日
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