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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-55
第9次長期滞在クルー 国際宇宙ステーション(ISS)の第9次長期滞在クルーの滞在期間も終わりが近づき、クルーは科学実験機器の梱包やISSのメンテナンスを行うなど、帰還に向けた準備を行いました。クルーはISSで6ヶ月過ごして初めてとなる訪問者を1週間後に迎える予定です。 第9次長期滞在クルー(コマンダーのゲナディ・パダルカとフライトエンジニアのマイケル・フィンク)は、帰還用宇宙服を着用してISSにドッキングしているソユーズTMA-4宇宙船(8S)に乗り込み、シートへの座り具合を確認しました。一方、第10次長期滞在クルー(コマンダーのリロイ・チャオとフライトエンジニアのサリザン・シャリポフ)とロシア宇宙軍の宇宙飛行士ユーリ・シャーギンも、カザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地においてソユーズTMA-5宇宙船(9S)の検査に立ち会い、シートへの座り具合を確認しました。 3名はバイコヌール宇宙基地から米国中部夏時間10月13日午後10時6分(日本時間10月14日午後0時6分)に打ち上げられる予定です。彼らの乗ったソユーズ宇宙船(9S)は10月15日午後11時24分(同10月16日午後1時24分)にISSにドッキングする予定です。パダルカとフィンク、シャーギンは、10月23日午後7時32分(同10月24日午前9時32分)にカザフスタン共和国に着陸する予定です。 第10次長期滞在クルーの到着に備えて、フィンクは米国製の二酸化炭素除去システムを点検し、ロシアのシステムとともに使用できるようにしました。この米国製のシステムは、第10次長期滞在クルーが到着してから第9次長期滞在クルーが帰還するまでのドッキングミッション中、クルーが増えた分の二酸化炭素を除去します。フィンクはまた、今後の二酸化炭素除去システム定期メンテナンス作業の改善点について、フライトコントロールチームと話し合いました。 フィンクはまた、3つある米国製宇宙服のうちふたつについて、冷却システムの修理を引き続き行いました。フィンクは最近、冷却システム内部のガストラップとポンプ入り口のフィルタを交換し、3つある宇宙服のうちひとつの冷却システムを修復しており、今週もうひとつの宇宙服についても同様の手順で修理を開始しました。彼はドッキングミッション中に、チャオとともに作業を行い、ひとつ目の宇宙服の冷却システムが最終的に回復することになったロータポンプの交換を行う予定です。来週、完全に動作する3つ目の宇宙服が「クエスト」(エアロック)内に掛けられ、最後の修理作業の前に、水を循環させる配管の洗浄が行われる予定です。 他の作業として、フィンクは、プログレス補給船(15P)で運ばれた自転車エルゴメータの新しい制御パネルを取り付け、また飛行中の分析に使用するため飲料水のサンプルを収集しました。彼らはまた超音波装置を使用して最後の骨の測定を行いました。この実験は、発展型超音波診断(Advanced Diagnostic Ultrasound in Microgravity: ADUM)実験と呼ばれ、地方など遠隔医療を必要とする状況下での手順をシミュレーションし、試験をする実験です。ここで得られた情報は、長期間微小重力環境下にいた状態での骨構造の変化の解析にも使うことができます。 クルーはまた、地球上で地質学や環境面で関心のある場所などの写真撮影を引き続き行いました。写真は定期的に地上に送信され、送信された画像はhttp://spaceflight.nasa.gov/gallery/images/station/crew-9/ndxpage1.htmlでご覧になれます。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の詳細については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートはソユーズ宇宙船(9S)打上げ後の10月13日か、もしくは何かイベントがあればその時に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年10月12日
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