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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-52
第9次長期滞在クルー 約2週間に渡って行われたエレクトロン(酸素生成装置)の修理作業は本日終了し、再起動しました。 コマンダーのゲナディ・パダルカとフライトエンジニアのマイケル・フィンクは、今週行ったメンテナンス作業のひとつとして、リサイクル用の水から酸素を生成するエレクトロンの修理作業を行いました。 ロシアの地上管制官から指示を受けながら、パダルカはエレクトロンの流体ユニットを、先週予備品を使って修理した流体ユニットと交換しました。エレクトロンは現在、原因究明の過程で取り外されたガス分析装置なしで作動しています。ガス分析装置がないことによるエレクトロンの酸素生成能力への影響はありませんが、クルーはさらに注意深くエレクトロンの動作をモニタする必要があります。地上管制官は、クルーが今晩就寝する前にエレクトロンを停止するよう要求しました。その間に、集められたデータを基にして、エレクトロンの動作を評価する予定です。 クルーは今週はじめに、エレクトロン内の配管を掃除するとともに、取り付け板を掃除し、ガス分析装置を取り外しました。 エレクトロンが停止していた9月15日に、ISSにドッキングしているプログレス補給船から酸素を国際宇宙ステーション(ISS)内に供給しました。ISSには現在、ISSのタンクとプログレス補給船のタンク内の酸素及び固体燃料の酸素発生装置(Solid Fuel Oxygen Generator: SFOG)が搭載されているため、必要であれば数ヶ月分の酸素を供給することができます。 一方、フィンクは、「デスティニー」(米国実験棟)にある窓ガラス(注:二重窓)間の空気を抜くときに使われるフレキシブルホースを交換しました。窓ガラス間の空間を減圧した後、フィンクはホースを交換し保護カバーを取り付けました。それまで使っていたホースには損傷があったため、窓ガラス間に空気が入り込んでいました。 クルーは来月の帰還に向けた準備を開始しました。今週は、地球へ帰還するときに搭乗するソユーズ宇宙船のUHF/VHF通信システムについて試験を行いました。通信試験はNASAの地上局であるホワイトサンズ試験施設、ドライデン飛行研究センター、ワロップス飛行施設で行われ、これによりNASAの地上局を主地上局であるロシアの地上局の補助として使用することができます。フィンクはまた、ISSの窓から見える米国製ハードウェアの外観をビデオカメラで撮影しました。撮影された映像は、技術者がハードウェアの状態を評価するため地上へ送られました。科学実験としては、発展型超音波診断(Advanced Diagnostic Ultrasound in Microgravity: ADUM)実験が行われました。地上の専門家の支援を受けながら、ADUM実験の手順を実践するため、ボディスキャンを行いました。彼らはまた、地上と軌道上との相互関係の調査(Interactions investigation)のための情報提供を引き続き行いました。これはコンピュータを使った調査で、長期宇宙飛行中のクルーと地上コントロールチームとの人間関係について研究するときに役立ちます。 220マイル(約354km)以上の高度から、フィンクはカリブ海を横切り米国湾岸に上陸したハリケーン「アイバン」の壮観な写真を撮影しました。ハリケーン「アイバン」の画像についてはhttp://spaceflight.nasa.gov/gallery/images/station/crew-9/ndxpage46.htmlをご覧ください。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の詳細については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは9月24日か、もしくは何かイベントがあればその時に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年9月21日
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