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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-28
第9次長期滞在クルー ロシアの無人のプログレス補給船(14P)は今朝、ISSにスムーズにドッキングし、ISSに滞在しているふたりのクルーに約2.3トンの食料、水、燃料、予備部品や補給物資を届けました。 ISSに滞在している第9次長期滞在クルー(コマンダーのゲナディ・パダルカとNASAのサイエンスオフィサーでフライトエンジニアのマイケル・フィンク)が見守る中、プログレス補給船(14P)は米国中部夏時間5月27日午前8時55分(グリニッジ標準時5月27日午後1時55分、日本時間5月27日午後10時55分)に、中央アジア上空230マイル(約370㎞)の地点で「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の後方ドッキングポートにドッキングしました。 パダルカとフィンクは必要となれば手動制御での運用を引き継げるようズヴェズダに待機していましたが、プログレスはあらかじめプログラムされたコマンドに従って問題なく自動的にズヴェズダにドッキングしました。 プログレス補給船(14P)は5月25日にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた後、2日間ISSを追尾し、本日のドッキングに向けたコースの微調整を行うため、エンジンを使ってランデブーを行いました。 このプログレス補給船(14P)は、パダルカとフィンクが先月ISSの運用を引き継いで以来初めて迎える宇宙船です。次のプログレス補給船の打上げは7月末になる予定です。 リークチェックの完了によってプログレス補給船(14P)とズヴェズダ間の気密の確保が確認された後、パダルカは本日遅くにプログレス補給船(14P)のハッチを開け、フィンクとともに5月28日にも荷降ろしを開始する予定です。 来週、パダルカとフィンクは6月16日以降に予定される船外活動の準備に集中して取り組む予定です。この船外活動は、ロシア製のオーラン宇宙服を着て「ピアース」(ロシアのドッキング室)から出て、4月21日に故障したISSトラス上の電源制御装置を交換するものです。この装置の故障が原因で、ISSの姿勢を保つ4基のうち1基のコントロール・モーメント・ジャイロ(CMG)が一時的に使用できない状況になっています。 5月26日、フィンクとパダルカは、船外活動の作業場所をカメラで撮影し、4時間半の予定で実施する船外活動の様子をテレビ映像でダウンリンクするために、交代で「カナダアーム2」(ISSのロボットアーム)をS0(エスゼロ)トラスに沿って操作しました。ふたりは6月3日にオーラン宇宙服のチェックを開始する予定で、6月11日のリハーサルで宇宙服を着用しシステムの徹底的なチェックを行うと、あとは船外活動の日を待つばかりとなります。 今回の船外活動は米国とロシア両国のミッションスタッフによって指揮されます。ロシアのフライトコントローラたちは、パダルカとフィンクがピアースから出て、伸展式の「ストレラ」(ロシアのクレーン)に乗り込み、ISSの米国とロシアモジュールの境界まで約50フィート(約15メートル)移動する間の指揮をする予定です。ストレラから降りた後は、パダルカとフィンクは米国のフライトコントローラたちの指示に従ってハンドレール(手すり)やテザーを使いながらS0トラスまで移動し、CMG2が使用できない原因となった故障した遠隔電力制御モジュール(Remote Power Controller Module: RPCM)を交換する予定です。 CMGへの電源が回復した後、クルーたちはストレラまで戻り、再びロシアのフライトコントローラたちの指揮の下ピアースに引き返した後、ロシアのエアロックからISSへ入り、船外活動を終える予定です。 今週パダルカとフィンクは船外活動準備の開始に向けた作業を行うとともに、生物医学実験や日常業務も行いました。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、6月4日もしくは何かイベントがあればその前に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年5月28日
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