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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-27
第9次長期滞在クルー ロシアの無人のプログレス補給船(14P)は、約2.3トンの食料や水、燃料、補給物資を国際宇宙ステーション(ISS)のクルーに届けるため、5月25日にカザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられました。 ISSが中央アフリカ上空を飛行していた時、プログレス補給船(14P)は中央アジアの射点から予定通り米国東部夏時間5月25日午前8時34分(グリニッジ標準時5月25日午後0時34分、日本時間5月25日午後9時34分)に打ち上げられ、10分経たないうちに軌道に到達した後、太陽電池パドルと航法アンテナを展開しました。プログレス補給船(14P)のコンピュータには、米国中部夏時間5月27日午前9時55分(グリニッジ標準時5月27日午後2時55分、日本時間5月27日午後11時55分)に、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の後方ドッキングポートに自動ドッキングするためのエンジン噴射とランデブマヌーバに向けあらかじめプログラムされたコマンドが組み込まれています。 ISSに滞在している第9次長期滞在クルー(コマンダーのゲナディ・パダルカとNASAのサイエンスオフィサーでフライトエンジニアのマイケル・フィンク)は、プログレス補給船(14P)の打上げ後ただちに、ヒューストンのフライトコントローラからその報告を受けました。 ISSへのプログレス補給船(14P)のドッキングの模様は、米国東部夏時間5月27日午前9時(日本時間5月27日午後10時)からNASAテレビで生中継される予定です。 新しいプログレス補給船(14P)は、同型のプログレス補給船(13P)のISS分離から24時間を少し過ぎた後に打ち上げられました。プログレス補給船(13P)は、ズヴェズダから米国東部夏時間5月24日午前5時19分(グリニッジ標準時5月24日午後9時19分、日本時間5月24日午後6時19分)に分離し、ISSから十分離れた一時的な"待機"軌道(パーキング軌道)に移動しました。プログレス補給船(13P)が地球大気圏で燃え尽きるまでの今後10日間、ロシアのエンジニアたちは動作制御システムからのデータを収集し、微小重力実験をこのような無人の宇宙船内で実施できるか否かを調べる予定です。プログレス補給船(13P)は6月3日に軌道を離脱する予定です。 新しいプログレス補給船(14P)には、半年間予定されているISS滞在の2ヶ月目に入ったパダルカとフィンクのために、予備部品や新鮮な食料、燃料が搭載されています。 5月24日にISSのミッションマネージャたちは、パダルカとフィンクが6月16日頃に船外活動を実施する際に、米国製宇宙服を着て米国の「クエスト」(エアロック)から出るのではなく、ロシア製のオーラン宇宙服を着て「ピアース」(ロシアのドッキング室)から出ることを決定しました。この決定は、5月22日に実施されたパダルカの米国製宇宙服(EMU)と3着目の米国製宇宙服の冷却を試みる追加のトラブルシューティングが失敗に終わった後に下されました。 この船外活動は4月21日に故障したISSトラス上の電力制御装置を交換するものです。この装置が故障した結果、ISSの姿勢を制御する4基のコントロール・モーメント・ジャイロ(CMG)のうちの1基が一時的に使用できない状況になっています。 5月25日、米国とロシアのフライトディレクターと船外活動の専門家たちは、船外活動の詳細に関する総合的な打ち合わせを開始しました。パダルカとフィンクはオーラン宇宙服の準備を来週にも開始し、6月11日頃に予定されているリハーサルで、宇宙服が正常に動作することを確認するため試着を行う予定です。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、5月27日のプログレス補給船(14P)のドッキング後もしくは何かイベントがあればその前に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年5月26日
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