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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-19
第8次長期滞在クルー 第8回目の国際宇宙ステーション(ISS)クルーの交代に向けた準備は、ISSとカザフスタンのバイコヌール宇宙基地において今週もスケジュール通りに行われました。 第9次長期滞在クルー(コマンダーのゲナディ・パダルカとフライトエンジニアのマイケル・フィンク)および欧州宇宙機関(ESA)のオランダ人宇宙飛行士のアンドレ・カイパースは、打上げを前に射場で待機しています。ISSへ向かうソユーズ宇宙船(8S)は本日、ロケットブースタに結合され、17日に射点へロールアウトされます。打上げは米国中部夏時間4月18日午後10時19分(日本時間4月19日午後12時19分)に計画通り行われる予定です。 第8次長期滞在クルー(コマンダーのマイケル・フォールとフライトエンジニアのアレクサンダー・カレリ)は今週、次期長期滞在クルーを迎える準備や、6ヶ月間の滞在を終え地球に戻るための荷造り、そしていくつかの実験を終える作業に追われました。 フォールとカレリは、彼らが帰還時に乗り込むソユーズ宇宙船(7S)降下モジュールの姿勢制御スラスタの試験を支援し、全スラスタがISSからの分離、軌道離脱噴射、大気圏再突入時に機能することを確認しました。試験をモニタしていたロシアのフライトコントローラたちは、昨年10月の第8次滞在クルー打上げ時のテレメトリで初めて発見されたものと同じヘリウムのリークが、今回の試験でも見られたことを報告しました。ロシアのコントローラたちは、これまでの観測でいくらか量が増えたと見られるリーク量に関するデータを追加収集するため、ソユーズ宇宙船の燃料タンクの加圧に使われるヘリウムシステムの追加試験を4月16日に実施しました。ロシアのフライトコントローラたちによる試験データの評価は現在も続いていますが、ソユーズ宇宙船の通常の降下と着地には影響しないと考えられています。 カレリはソユーズ降下モジュール内の換気/除湿ファンを数時間かけて交換しました。カレリは「ザーリャ」(基本機能モジュール)に保管されていた予備のファンを古いものと交換し、正常に作動することを確認しました。外された古いファン・パッケージのうちひとつは正常に作動し、ISS上に予備として保管されます。 フォールは、気泡の生成と移動性の研究(Pore Formation and Mobility Investigation: PFMI)とFOOT実験(Foot/Ground Reaction Forces During Space Flight:Foot)を先週終えた後、手の状態解析(Hand Posture Analyzer:HPA)の最終試験を4月15日に実施しました。手の状態解析はイタリアが行っている実験で、人間が微小重力下で腕や手首、手をどのように伸ばしたり(物を)つかんだりするのかを調べるものです。腎臓結石予防実験の最後の実験は4月16日に実施されました。 フォールはまた、これからやってくるカイパース宇宙飛行士のために、数時間かけて微小重力研究グローブボックス(Microgravity Science Glovebox:MSG)内にESAのHEAT実験装置を設置し起動しました。HEAT実験は、宇宙の無重力下で溝付きヒートパイプを使って、電子機器などの高温の表面から、ラジエータパネルなどの低温の表面へと効果的に熱輸送ができるか否かを評価します。 この他、ふたりのクルーは日課の健康評価テストを行い、ISS内の様々な環境要因サンプルを収集しました。これらは地球に持ち帰られ、科学者たちによって評価されます。 第9次長期滞在クルーは米国中部夏時間4月21日午前0時4分(日本時間4月21日午後2時4分)にISSにランデヴ・ドッキングする予定です。その後、午前1時25分(同4月21日午後3時25分)にハッチが開けられ、5人の宇宙飛行士たちはお互いに対面し、1週間以上にわたる共同作業が始まります。 ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/をご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/をご覧ください。 回のISSステータスレポートは、ソユーズ宇宙船(8S)の打上げ後、もしくは何かイベントがあればその前に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 最終更新日:2004年4月19日
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