|
||||||
国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-12 |
|||
|
|||
|
|||
第8次長期滞在クルー
フライトエンジニアのアレクサンダー・カレリの助けを受けながら、フォールは、損傷したフレキシブルホースを外していた期間にガラス板の間に蓄積した湿気を除去する作業を終えました。このフレキシブルホースは窓のガラスの間の部分を真空に保つために使われています。この作業は米国中部標準時間3月5日午前9時20分(日本時間3月6日午前0時20分)に始まり、昼までには終わりました。修理のために残っている最後の作業は、不注意な接触からホースを守るカバーの取り付けと、プログレス補給船(13P)で運ばれた新しいジャンパーホースを取り付けることです。 カレリは、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)内に設置されているエレクトロン(酸素発生装置)の断続的に起きる故障の原因究明を続けました。排水から酸素を生成するこのシステムは、呼吸のための空気を供給するために使われているいくつかの機器のうちのひとつです。3月5日に、カレリとモスクワのフライトエンジニアは、このシステム内の泡を除去するために装置を何度も再起動させました。修理が行われている間、ISS内の空気はプログレス補給船(13P)の酸素を使用して与圧されています。酸素を生成するキャニスタもありますが、現時点では使用されていません。 先週行われた、はじめてのISS内にクルーがいない状態での2名による船外活動の後、フォールとカレリには今週のはじめは休日と軽めの作業が設定されました。カレリのヘルメットのバイザーの内側に水滴が付き始め、宇宙服の温度が少し高くなったことをふたりが報告するまでに、計画されていた作業項目のうち、およそ4分の3が行われました。船外活動が中断された後に、ふたりはすぐに、カレリの宇宙服の冷却下着のチューブの1本がねじれているのを発見しました。そのねじれをまっすぐに直すと、水は再び正常に流れ始めました。 クルーはまたいくつかの科学実験、特にPromISSタンパク質結晶成長実験を行いました。3月3日に、彼らは30日間の成長サイクルを終えた実験試料を「アクエリアス」インキュベータの中にしまいました。 3月4日に行われた定例のISSミッションマネジメントチームとのミーティングの中で、アメリカとロシアのマネージャたちは、ソユーズ7S宇宙船の推進剤タンクと配管を加圧するふたつのヘリウムシステムからのヘリウムの漏れの状況について議論しました。この圧力漏れは、はじめにソユーズ7S宇宙船が10月にISSに到着したときにシステム2で検知され、先週の船外活動の準備のためのスラスタ試験のときにシステム1で確認されました。 一方、ヒューストンのフライトコントローラたちは、今週はじめにISSのコントロール・モーメント・ジャイロ(Control Moment Gyroscopes: CMG)のひとつから、瞬間的に電流値の増加と振動が検知されたことを報告しました。その値は、ISSで作動している3つのCMGのうちのひとつであるCMG 3で見られました。それは、3月2日に行われた、ドッキング中のプログレス補給船のスラスタを使用したISSの高度引き上げのためのリブーストの後に行われる通常の手順を行っているときに生じました。3つのCMGは全て、現在は正常な電流値を示しており、良好に作動を続けていますが、フライトコントローラたちは、最近のCMG運用の記録の評価を続けています。CMGはISSの太陽電池アレイから電力を供給されており、ISSの限られた燃料を使うことなくISSの姿勢制御を行うことができます。
ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/ をご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/ をご覧ください。 次回のISSステータスレポートは、3月12日か、もしくは何かイベントがあればその前に発行する予定です。
*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。 |
|||
最終更新日:2004年3月8日 | |||
|
|||
|