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国際宇宙ステーションと日本の実験モジュール「きぼう」

国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #04-11

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第8次長期滞在クルー
2004年2月26日(金) 午後 9時00分(米国中部標準時間)
2004年2月27日(土) 午後 0時00分(日本時間)


国際宇宙ステーション(ISS)の居住者たちは26日に、はじめて船内にクルーがいない状態で2名による船外活動を行いました。しかし、科学実験の補助と将来訪れる補給船のための準備用に計画されていた5時間半の船外活動は、各クルーのロシア製のオーラン宇宙服のうちのひとつの冷却システムの問題により、途中で中断されました。

第8次長期滞在クルー(コマンダーのマイケル・フォールとフライトエンジニアのアレクサンダー・カレリ)による船外活動は、カレリが、水滴がヘルメットのバイザーの内側に着き始め宇宙服の温度が少し高くなったことを報告するまでの約3時間は、順調に問題なく実行されました。ほどなく、ロシアのフライトコントローラたちが、カレリの宇宙服の冷却を行うシステムに異常が現れたことを報告しました。当初は、ロシア製の宇宙服の専門家が宇宙服のサブリメーター(訳注:固体(氷)を真空下で昇華させることで放熱を行う冷却用の装置)に問題が起きたのではないかと推測し、このために船外活動の終了が指示されました。この装置は冷却と除湿の機能を提供するものです。この問題にも関わらず、カレリは危険な状態にはならず、宇宙服内の温度は不快なレベルまでは上がりませんでした。

船外活動が開始された「ピアース」(ロシアのドッキング室)の内部に戻り、フォールはピアース内が再与圧された後に宇宙服を脱ぎ、カレリの宇宙服の検査を行いました。

フォールはすぐに、カレリの宇宙服の内部で水を循環させる冷却下着のチューブの一本がねじれているのを発見しました。そのねじれをまっすぐに直すと、水はカレリの宇宙服の中を再び正常に流れ始めました。

26日早朝、ISSのシステムを設定した後、モジュールの各ハッチを閉じ、内部に帰還したときに予期せぬ事態になっていないように安全な状態にして、フォールとカレリはピアースを減圧し、船外活動を開始するためにハッチを開きました。それは米国中部標準時間2月26日午後3時17分(グリニッジ標準時間2月26日午後9時17分)(日本時間2月27日午前6時17分)でした。これは、船外活動時にISS内には人が不在となるはじめての状態でした。アメリカとロシアの技術チームは、クルーとISSの安全を確実にするための手順を何ヶ月もかけて作り、ISS内が無人の状態でおこりうる内在的な問題を軽減するための全ての非常事態に対する対処方法を精査しました。

全てのISSのシステムは、船外活動が終了するまでの間、自動設定により完璧に運用されました。

ピアースの外に出ると、フォールとカレリは工具類の準備と、「ズヴェズダ」(ロシアのサービスモジュール)の外側で船外活動を行っているときに彼らを誘導する命綱の取り付けを手早く行いました。彼らの最初の作業は、「ピアース」ドッキング室のエアロック外壁に設置されている実験試料容器の交換でした。これは、宇宙環境に物質を長期間さらしたときの影響を研究するための試料です。フォールは、船外活動が予定より早く終了するまでに、ズヴェズダの外部に設置されているふたつの同型のカセットのうちのひとつを交換しました。

フォールとカレリはその後、ズヴェズダのブラケットから、スーツケースくらいの大きさの日本の実験装置パレット、ふたつのうちのひとつを取り外し、そのブラケットに同様な実験試料を移設しました。微小粒子捕獲実験および材料曝露実験装置(Micro-Particle Capturer and Space Environment Exposure Devices: MPAC&SEED)は、試料に衝突するメテオロイドを計測するもので、2001年10月にズヴェズダの外側に設置されたときからずっと現在の場所にあります。

作業を順調にこなしながら、フォールとカレリは「マトリョーシカ」と呼ばれるロシアの実験装置をズヴェズダの外部にあるハンドレールに据付けることに集中しました。マトリョーシカは、容器の中に、人間の組織を模擬する物質で構成された人間の胴のような形をしたもので、長期間ISSで生活するクルーが被曝する放射線量のデータを収集するように設計されています。

フォールとカレリがマトリョーシカの設置作業を終えた、2月26日午後6時(グリニッジ標準時間2月27日午前0時)(日本時間2月27日午前9時)頃にカレリは宇宙服の問題を報告しました。

フォールは、カレリがピアースに戻っている間に、ズヴェズダにロシアの材料科学実験の容器の設置を終えました。彼とフォールは、ピアースのハッチを、2月26日午後7時12分(グリニッジ標準時間2月27日午前1時12分)(日本時間2月27日午前10時12分)に閉めました。船外活動は3時間55分行われました。

ISSの組み立ての支援と保全のための船外活動としては52回目となり、ISS自身から行われるものとしては27回目になりました。フォールの実績としては4回目、カレリにとっては5回目の船外活動でした。

ISSの居住区の中に戻った後、クルーはすべてのハッチを再び開け、ISSを通常の運用状態に設定します。フォールとカレリには、来週の初めの数日は休日が与えられています。

ISSクルーの活動状況、今後の打上げ日、また各地域でのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.gov/ をご覧ください。

ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://scipoc.msfc.nasa.gov/ をご覧ください。

次回のISSステータスレポートは、イベントがあるときに発行する予定です。


出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2004/iss04-11.html

*併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。

最終更新日:2004年3月1日

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