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国際宇宙ステーションNASAステータスレポート #03-9 |
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第6次長期滞在クルー
軌道上滞在100日目を控え、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗している第6次長期滞在クルーは、今週、ISSから外に出て行う船外活動(EVA)の準備として重要な試験を終えました。一方、プログラム・マネージャは、第6次長期滞在クルーを5月にカザフスタン共和国に帰還させるというクルー交代シナリオを明らかにしました。 2月24日に、コマンダーのケネス・バウアーソックスとフライト・エンジニアのドナルド・ペティットは、3人目のクルーの補助を受けることなく、ふたりだけで米国の宇宙服を問題なく着用することが可能であるか確認する試験を無事終えました。スペースシャトル「コロンビア号」の事故について調査されている間、スペースシャトルは飛行出来ないため、より少ないクルーをISSに送るためには、ふたりだけで宇宙服を着用できることは必須条件です。フライト・エンジニアのニコライ・ブダーリンがその様子をビデオ撮影しアドバイスを与えながら、バウアーソックスとペティットは、お互いに助けあいながら船外活動ユニット(Extravehicular Mobility Unit:EMU)を着用し、SAFERと呼ばれる推進装置を装備し、血液中の窒素を追い出すために酸素を吸入するプリブリーズに必要な装備をセットアップし、そして宇宙服を脱ぎました。 一連の会議を通して、ISSのパートナは、これまで4月終わり、もしくは5月初めに打上げを予定していた次のロシアのソユーズ宇宙船で次のISS長期滞在クルーの交代を行うため、2名のクルーがISSへ飛行する予定であることを報告しました。第6次長期滞在クルーは、現在ISSにドッキングしているソユーズ宇宙船で5月初めにカザフスタン共和国へ帰還する予定です。スペースシャトルの飛行再開がはっきりするまで、クルーを少なくすることでロシアのプログレス補給船のみで運ぶことのできる軌道上の補給品の要求を減らすことが出来ます。プログレス補給船(10P)は今月初めにISSに到着しており、次のプログレス補給船は6月に打ち上げられる予定です。 米国宇宙飛行士のマイケル・フォールとエドワード・ルー、ロシア宇宙飛行士のユーリ・マレンチェンコとアレクサンダー・カレリは、ロシアの星の街のガガーリン宇宙飛行士訓練センターで訓練を行っています。彼らは第7次、8次長期滞在クルーとして既に指名されており、ISSミッションのための準備を何ヶ月も行い修得してきました。 アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センター(MSFC)のペイロード運用センターの専門家は、ISSのデスティニー(米国実験棟)にある微小重力研究グローブボックス(Microgravity Sciences Glovebox:MSG)のトラブルシューティングを引き続き行っています。MSFCの科学者とともに欧州宇宙機関(ESA)により開発されたMSGは、流体や燃焼などの実験のための密閉空間を提供します。昨年11月にMSGの2個の電源制御ボックスで起きた不具合と、プログレス補給船(10P)で運ばれた新しい電源ボックスの取付け後すぐにブレーカが飛んでしまったという今月起きた不具合の原因を究明している地上チームのため、ペティットは今週、トラブルシューティングを行いました。実機を用いた追加の試験が来週行われる予定です。 2月25日にクルーは、オレゴン州シルバートンにあるペティットの母校であるマーク・トウェイン中学校の科学の授業を受ける生徒から受けた、彼らのミッションや有人宇宙飛行に関する質問に応えました。オレゴン州ポートランドのオレゴン科学技術博物館で行われたこのイベントで、ペティットは中学時代の科学の先生と会話をしました。クルーは2月28日には、USA Todayとオレゴン州ポートランドのKPTV-TVのインタビューに応えました。 ISSクルーの活動状況、また地上のある地点からのISSの可視状況などについてはhttp://spaceflight.nasa.govをご覧ください。 ISSでの科学実験の模様については、アラバマ州ハンツビルのNASAマーシャル宇宙飛行センターのペイロード運用センターのサイトhttp://www.scipoc.msfc.nasa.govをご覧ください。 次回のISSステータスレポートは3月7日、あるいはその前に、何かイベントが起きた時点で発行する予定です。
出典:http://spaceflight.nasa.gov/spacenews/reports/issreports/2003/iss03-9.html *併記の無い限り日時はすべて米国日時とします。
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最終更新日:2003年 3月 3日 | |||
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