適合性確認試験(MEIT-III)後、9月から11月にかけてNASAケネディ宇宙センター(KSC)において実施した「きぼう」日本実験棟の船内実験室の各種試験についてご紹介します。
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MEIT-III後機能確認試験 |
2003年9月15日~9月26日に、MEIT-III後機能確認試験として、流体系バルブ動作確認、実験支援系バルブ動作確認、エアロック動作確認、船外実験プラットフォーム結合機構(EFBM)動作確認などを実施しました。
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FCIT |
FCITとは、フライト・クルー・インターフェース・テスト(Flight Crew Interface Test)の略で、宇宙飛行士が軌道上で機器の交換などの保守作業を問題なく出来るかどうかをあらかじめ地上で確認したり、作業中の宇宙飛行士を傷つけるような鋭い角(シャープエッジ)がないことを宇宙飛行士によって、触って確認する試験です。
2003年9月23日~9月25日に、土井宇宙飛行士、若田宇宙飛行士、スティーブ・ボーウェン宇宙飛行士(NASA)により、エアロックFCIT(船内側作業および船外側作業)が実施されました。
また、2003年10月21日~10月23日には、ジョセフ・タナーとジェイムズ・ライリー両宇宙飛行士(NASA)によって船内実験室FCIT作業が進められました。
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DPA |
DPAとは、デジタル・プリ・アセンブリ(Digital Pre-Assembly)の略で、スペースシャトルへの搭載作業および軌道上での組み立て作業が正しくできることを実際に結合作業をせずに、実測値から作成した3次元データをコンピュータ上で解析して検証する方法です。
図面から作成した3D-CADデータを用意し、DPAでの計測結果にてCADデータが修正され、アズビルトCADモデル*として上記目的に使用されます。
* アズビルトCADモデル:製造後の実測データによって作成したCADデータ
DPAは次のような流れで進められました。
- 「きぼう」日本実験棟のCADモデルをNASAに提示します。
- CADモデルと実物を比較し、計測箇所が忠実に再現されていることを確認します。
- 「きぼう」側機器のNASA側とインタフェースする箇所の計測を行います。
- 計測結果のCADモデルへの反映を行います。
- CADモデルによる各種解析(クリアランス評価、結合解析、など)
このDPA計測(上記3のみ)は2003年10月2日から準備作業を行い、11月5日まで続けられました。
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今後の予定 |
今後も引き続き、ラベル/デカール取り付け、窓部リーク試験、配管系リーク試験など、2004年3月まで様々な試験や点検が続けられます。
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